今回は2024年夏クールから放送開始したTVアニメ『2.5次元の誘惑』を全話完走しましたので、その感想記事となります。
少年ジャンプ+にて大好評連載中の作品。アニメ化以前から根強い人気がある作品のようです。
私は書店でコミックスの表紙を見かけたことがある程度の知識で特に原作については何も知らずに視聴を始めました。
特に予習もせずアニメ視聴を開始。最初の数話は同レーベルの同ジャンル作(いちご100%)などと方向性を同じとする作品と思っていましたが、それは大きな誤解であった。
この作品。尋常ではない熱量を宿しているではありませんか!!!!!
最終話まで完走する前に原作コミックを購入してしまいました。どハマり・・・いや沼に両足ともハマって抜け出せなくなった。
ということで、今回は作品の熱に浴びせられて記事の熱量もヒートアップ気味になってしまうかもしれません。
原作勢としてアニメとコミックスのストーリー比較→レビュー→まとめとして作品の魅力をプレゼンという流れで進行します。
それではお付き合いのほどよろしくお願いします。
ストーリー解説〜原作コミックと比較して〜
それでは第1章:ストーリー解説といきましょう。コミックスとアニメとでどのように差があるのか再現度は如何程であったのか述べていこうかと思います。
全体的に言えることですがストーリーはほぼ原作通りと言って良いです。ところどころカットされていたり流れが整備しているところもありますが不快感を抱くようなところはない。
S.H.Figuarts 2.5次元の誘惑 リリエル 天使空挺隊/リリサ
特に753登場から夏コミ編にかけてはかなり丁寧に描写を積み重ねてきていた。
随所に良い改変なんかもあったりして好印象を受けるばかり。
S.H.Figuarts 2.5次元の誘惑 ミリエラ 天使空挺隊/美花莉
終盤の夏合宿編はは流石に駆け足になってしまったので、アニメ視聴前にコミックスのエピソードを先に読んでいた身としては端折ってると思ってしまったが別の付加価値を発見できたりしたので結局好意的に捉えている。2期の発表もありましたしね。
【BOX販売】Palverse 2.5次元の誘惑 (全6種) 1BOX:6個入
原作との比較まとめ
サクッとまとめると上記のようになります。
作品が持つスポ根的因子にスポットライトを浴びせる皺寄せとしてコミックス巻末特典エピソードなどの海苔▪️などの出番が多いエピソードはカットされていました。同時にコスチュームの方にも手を加えられてコミックスでは丈の短いコスチュームを着用している場面でも丈の長いものに差し替えられてアニメで謎の光が登場することのないような工夫が施されていたことも印象深い。
これはどう捉えるか次第ですが、不自然な光がないことで作品の視聴に注力でき、本作が持つ熱量を阻害しなかったという点で私個人としては英断であったと支持します。
また、夏コミ編まで出番が控えめになるはずであった美花莉の出番が随所に盛られていたことも非常に嬉しかった。コスプレ活動に舵を切っていくプロセスをしっかり描写していたのでナイス改変であったと思います。
感想(⚠️ネタバレ注意)
それでは次章へと突入です。サクサクテンポよく行きましょう。
作品評価【SSS+】
本当はSSSSとつけたかった。しかし!しかしですよ!第2期が製作されると発表されたじゃないですか!?
ならば限界突破の評価は今は我慢だ!ということで【SSS+】にしました!
この作品。妙に心に刺さる。自分がオタクだからなのかわかりませんが、奥村をはじめとした各キャラの言動・心理描写が常にクリティカルヒットする。登場人物に感情移入しやすくて仕方ない。自分の価値観を投影しやすくて仕方ない。
世の中には稀に自分のために作られたのではないかと疑いたくなる作品との出会いがあります。私にとって『2.5次元の誘惑』はまさしくそれであったのです。
よく紳士アニメだという思い込みを壊した3つのインパクト
本タイトルとの最初の出会いはコミックス表紙を店頭で見かけた時。その時はジャンプ系列のラブコメ漫画という印象を受け世代的に『いちご100%』と似たような作品だと思い込みました。
『いちご100%』は人生初のラブコメ漫画との出会いをもたらした作品なので決して『いちご100%』を過小評価しているわけではないことは断言しておきます。(因みに私は北大路派でした)
ただ、類似するラブコメを多く見てきたのも事実でニゴリリもそうなのかな〜と思い込んでしまったのです。
そんな私の誤解をブロークンしたのが第4話でした。
熱い!熱すぎる!!
奥村演じる榎木くんの芝居の熱量に底支えられ凄まじい熱量でリリサを鼓舞するその光景に絶句した。
この作品はただの紳士アニメではないと作品観を改めた瞬間でした。
ファーストインパクトがあればセカンドインパクトもある!
ということで次に衝撃を受けたのは部室存続をかけたあのエピソードです。
TVアニメでは第7〜11話辺りまで繰り広げられたエピソード。(何編と呼べば良いんだ?)
このエピソードの熱量も凄かったです。コスプレイヤーとしてプロ活動している753。1年前まで第1線で活躍していたまゆら。四天王が一気に2名も登場。753との出会いでリリサのコスプレ観に迷いが生じ、その答えを手繰り寄せるために奥村やまゆり先生が奮闘していくのが熱い。
753も最初はリリサに悪影響を与える嫌なキャラであった。しかし、彼女の回想にてルックスにコンプレックスを抱えていたことが判明し自らの努力で今を掴み取った人物であると視聴者には伝えるストーリー。こういうギャップにオタクは弱いんです。753のことを好きになるしかないじゃないか!
セカンドインパクトがあれば(以下略)
3つ目の衝撃は夏コミ編。奥村とアリアのパパ:日枯先生がこの夏最高の熱量を生み出してくれた神回です。
こちらのエピソードをアニメで視聴する前にはすでに沼にハマっていたのでコミックスを全巻購入。アニメ視聴前にコミックスを読了し既に号泣を済ませていました。
しかし、アニメで見ても泣く。号泣する。コミックスで役者の芝居を想像しながら読んでいたがそれを超える熱量を帯びた芝居を目の当たりにしたのだから仕方ない。
お気に入りエピソード3選
ということで先述のインパクトの項と被りまくっているけどご覧の結果となりました。
第2位=最終話だけは被っていないかな。
TVアニメでは夏合宿編は割とカット多めだったのですが、大事な部分はノーカット。原作通り。否!原作以上に力を込めていた疑いすらある。
奥村が自分の女性観を改める超重要なエピソード。
原作だとわかりづらかった時間帯の描写がアニメだと明白で夕日が訪れる時刻であることがエピソードの雰囲気・臨場感を補強していた。加えて役者の芝居が乗るのだからずるい!
後続エピソードの展開においても節目と言えるターニングポイントとなる話を最終話に持ち込むセンスも絶賛したい。
余談:アニメ最終話後の原作は?
アニメ勢の皆さん的に気になるであろう最終話後の原作コミックの展開について。第2期を楽しみにしている人に配慮して軽く触れて程度にコメントしていきましょう。
夏合宿が終わり2学期突入。つまるところ季節は巡って秋になる。秋といえば文化祭。文化祭といえばメイド服。メイド服ってコスプレじゃね?
みたいな感じでコスプレ部じゃなくて漫画研究部が活躍するターンがやってきます。そして、地味に1期でも良いキャラをしていた生徒会長にも大々的な出番が訪れます。
アニメ最終話でも結構強烈に描写されていたノノアのデフォルメ描写。こちらの加速具合もエグい。作品のマスコットポジションとして不動の地位を獲得していくのであった。
以上が9〜10巻あたりの核心に触れない範囲でのネタバレです。表紙から察せられるように新キャラも増えますよ。それもキャラの濃い方ばかり。
まとめ&プレゼン
それでは最終章開幕!
ストーリー解説およびレビューを通じて語ってきた作品の魅力をギュギュッと濃縮してお届けします。
今回レビューしたタイトルはこちら。TVアニメ『2.5次元の誘惑』第1期。
本作品の魅力を3つに厳選するならば以上のラインナップとなります。
まずはなんと言っても作品に宿る圧倒的熱量。
自分で衣装を自作し、長時間もかけてメイクもして作品への愛を2次元から3次元へと降ろす情熱。
主人公:奥村の誠実な人柄も大変素晴らしい魅力です。理由あって3次元女子に興味を抱かず2次元の嫁を一途に想う彼ですが、決して誰かの好きという想いを否定しない。
そんな人柄に一視聴者である私自身惚れ込んでしまう。ヒロインたちにも幸せになって欲しいが、同じくらい奥村自身にも幸せを掴んで欲しい。そう思わせる男です!
最後に。視聴者・読者に対するサービス精神旺盛である点が作品の源流にあることを忘れてはなりません。ジャンプ+では海苔でカモフラージュされていたそれがアニメでは別のアプローチで誤魔化されていて製作陣の姿勢も大変好印象な作品です。
PS.コミックスでは海苔はないです!
それでは今回は以上となります。お時間いただきありがとうございました。
ねんどろいど TVアニメ「2.5次元の誘惑」リリエル 天使衣装/リリサ
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