【ヒロインレースが終わっても尽きない魅力】五等分の花嫁* 感想レビュー

五等分の花嫁* 感想 ヒロインレースが終わっているのに、なんで面白いんだ! 映画


おはようございます😄映画レビュアーのあーさんです。因みに推しは美玖です。

今回は2024年9月20日よりTV放送に先駆けて劇場公開された『五等分の花嫁*』を劇場で鑑賞して参りましたので、その感想記事となります。




まずは率直な感想を申します。


結構面白い!

こちらが私の答えとなります。



ヒロインレースが幕を引き、恋愛物語としての旨みが大きくなくなったディスアドバンテージを抱えながらここまで見応えのある作品に仕上げられるのかっ!

と、感心に浸っている次第です。

正直、味の抜けたガムみたいな作品になってもおかしくなかったのですが、そこはキャラクターの魅力と各キャラクターの関係値が補ってあまりある働きをしてくれて私の心配・不安など杞憂だったというオチですね。

とは言いつつも、物語的には延長戦的なボーナスステージの側面は強いので流石に本編の魅力に肩を並べられているかと言われると首を傾げるところはあります。

故に結構面白い!という結論。


前置きはこれくらいにして具体的な感想を綴っていくとしましょう。

前半はネタバレ抜き、後半はネタバレありの内容となっておりますのでご注意ください。

面白さ:星*6 ★★★★★★☆☆☆☆

まずは物語・脚本のクオリティのついて。こちらはそこそこの高評価ラインということで星*6つ。

映画の尺が47分ほど。TVアニメ2話分くらいですね。そこまでボリューム感はないですが、『五等分の花嫁』という作品が持つキャラクターの魅力を思う存分摂取できる物語として十分に見応えのある作品でした。

5つ子ゆえのコミカルな珍騒動。5つ子と風太郎の関係性。TVアニメで味わった魅力を再確認できる物語といった印象でしょうか。

ヒロインレース自体はすでに幕を引いてしまっているので、恋愛漫画的ハラハラ感は今作には姿を表す余地がないのでコミックス・アニメ本編での魅力全てを再体験できることは叶いませんが、その醍醐味を失ってなお色褪せないキャラクターの魅力を味わえる作品として一見の価値はあると断言します。

恋愛レースがなくなったラブコメディに価値が見出せるか不安でしたが、そんな心配は不要の長物でしたね。

見て良かった作品だと心から言えます。

キャラクター:星*8 ★★★★★★★★☆☆

『五等分の花嫁』といえば中野家5つ子の魅力が最大の売り!

今作でも健在です。

尺が短いですが、各キャラクターのポテンシャルが生かされていて一花の役者設定とか美玖の歴史好きな一面とかを再確認できる良い塩梅に纏まっています。

尺の短さ故に本当に必要最低限にまとめているという印象なので評価は少し抑えて星*8!

作画:星*7 ★★★★★★★☆☆☆

作画のクオリティについて。映画館で上映されるのでハイクオリティな作画を期待していた自分がいたのですが、そこは少々期待しすぎった感は否めない。星*7が妥当かな。

しかし、劇場映画クオリティには届かないものもOVAとTVアニメの間くらいのクオリティはあったので悲観する要素ではないですね。

TVアニメ一期の作画クオリティから良くぞここまで辿り着いたという感慨深さの方が勝ります。

背景美術:星*7 ★★★★★★★★☆☆

今回の舞台となったのはハワイ。

私はハワイに行ったことはないのですが、某ゲーム(ペルソナ5)でハワイのホテルを目の当たりにしており、今作に登場したハワイのフロントがそのゲームと瓜二つな外見をしていることに衝撃を覚えました。

まさか、こんなところで知識が繋がるとは・・・。

実際にハワイに行ったことがあれば再現度について言及できたのですがしっかりとロケハンを実行した上での本作品ということでその再現度を疑う余地はないでしょう!



新規歓迎:星*6 ★★★★★★☆☆☆☆

本作品は本編完結後のアフターストーリー(登場人物の年齢は23歳ということで高校卒業後の5年後)。

後日譚ということで「ご新規さんウェルカム」かというと難しい判断なのですが、個人的には割と新規でも楽しめると踏んでいます。

作品の本質をダイレクトに反映しているので、割と事前知識0の新規の方にも楽しめる余地あり

ヒロインレースの勝者がわかってしまうという特大のネタバレを喰らう点を棚の上に置くという前提ではありますが、各キャラクターの魅力が存分に味わえるのでこの作品を入り口として選んでもある程度作品の魅力を摂取することは可能です。

やはり『五等分の花嫁』という作品が持つキャラクターは底なしです。5者5様。属性の異なるヒロインがここまで揃っていて、各ヒロイン同格扱いなのは圧倒的魅力です。

この作品の尺47分でそれが味わえるのですから、入門作の選択肢として除外してしまうのは勿体無い。

勿論、風太郎と5つ子の関係性の変遷も魅力なので、いきなりこの作品から見ることは邪道という意見にも頷けます。

この辺は難しい問題ですが、新規に対する入口は多いに越したことがないというのが私の持論なのでいきなりこの後日譚から見ても邪道かもしれないが悪手ではないと意見を残しておきます。

シリーズファンへのサービス:星*8 ★★★★★★★★☆☆

後日譚ということでシリーズを知っている方には嬉しいセルフオマージュシーンが確認できます。

ファン歓喜のセルフオマージュシーン

ネタバレになるのでここではあまり言及できないですが、風太郎が介抱される場面が発生します。

私から言えるのはここまで。

どうやって介抱されるに至るのか。

誰が介抱するのか。

それは本編でのお楽しみ。



感想(⚠️ネタバレ有り)

ここから先はネタバレを含みながら物語本編について印象に残った場面について語っていきます。

【OPからサービス全開】5つ子の水着ショット

物語の舞台はハワイです。

ハワイと言ったら?

そう、水着を纏った美女です。

23歳となって益々肉体的にも魅力がグレードアップした5つ子たちの姿が確認できます。

全員、見事に成長していますうん。うん。眼福!眼福!

何が?という野暮な質問はご勘弁を。


水着のチョイスも各キャラクター性を反映したらしさあふれる一品です。

【犯人は誰だ?】5つ子のバストアップ騒動

一花の召集で5つ子と風太郎が中野家に再集合した時の一幕。

なんと、5つ子の水着のバストサイズが1名だけ大きいという事実が判明したので召集がかけられたとのこと。


なんというくだらない理由でしょうか(劇中でも風太郎が同じ意見を口にこぼす)。でも、そこがこの作品というか中野シスターズらしいやりとりで微笑ましい限りです。

そんな他愛のない理由で召集させらた姉妹らは犯人探しに躍起となり、各々水着を購入した5年前のことを思い出す。

この回想シーンで5年前=学生時代の彼らの姿が確認できるのはなんだか憎い心意気ですね。ファンに馴染み深い懐かしい姿を再び見れるのですから。この回想シーンでも水着ショットを確認できますし、学生時代の彼らの姿が見れて2度美味しい場面となっております。



因みにバストアップした犯人について。こちらは水着が6着あるという事実に辿り着きその6着目こそがバストサイズが大きい主であった。そして、その6着目の持ち主は5つ子の母君であったというオチになります。

他愛のないやりとりの結末というのはいつだってこんなものなのかもしれないですね。そんな他愛のなさに彼らの日常感が溢れ返っていて、いい味のするシークエンスであったと思います。

【良い意味で面倒臭い男】風太郎の手作り栞

風太郎といえばアナログな人間です。問題集を手書きで作成する猛者といえばガッツがあって良いかもしれませんが、大学卒業した現在も手書きで新婚旅行用の旅のしおりを自作するアナログっぷりです。

いいですね!なんだか懐かしいです。

そんな彼を5つ子が満場一致かつ笑顔で「面倒臭い男」と断言するのが彼らの関係性が完熟しているようで微笑ましく思えてしまいました。

そう風太郎は間違いなく面倒臭い男です。その面倒臭さを5つ子が受け入れて笑い話として花を咲かせている。

後日譚らしさ溢れる名場面であったと記録に残しておきたい。

【風太郎に同情】中野家父からのプレッシャー

風太郎は面倒な男ですが彼にも面倒な相手が立ち塞がる。中野家の父君です。

表情や声のトーンは一切変えずに風太郎にプレッシャーを与える姿はコミカルでユーモアに溢れています。プレッシャーを喰らう風太郎はたまったものではないでしょうけど(笑)

ただなんやかんや風太郎のことを家族の一員として認めている節もあり新婚さんのハネムーンを邪魔立てするような真似はある程度控えていた印象。

悪い男ではないが、娘想いの面倒な父親ですね(笑)

【教師と生徒の関係再び】5つ子、入れ替わりマジック作戦

『五等分の花嫁』といえば瓜二つの外見をもつ5姉妹というギミックを活用した成り替わり劇場が本編で幾度となく披露され物語の面白さを底上げする要素でした。

今回のスペシャルエピソードでも健在です。

ハワイで出会った少女の恋模様を支えるために5つ子が得意分野を活かして適材適所の場面で成り替わり少女の告白プランをアシストします。

風太郎はその参謀役として5つ子を支援。

言うなれば6人7脚での恋愛サポート。

恋愛レースを繰り広げていた5つ子が協力する関係性なのも心温まりますしハワイの少女の恋の相手が風太郎を彷彿とさせる人物で昔懐かしさを醸し出してくれます。

【5つ子は成長する】5つ子、入れ替わりマジック作戦パート2

ハワイ少女の恋模様のアシストを終えて帰国した一同。

風太郎はハワイの地で各々から発せられた悩み事を解決する策として5つ子入れ替わり作戦パート2を宣言。

しかし、その作戦を5つ子は土壇場でキャンセルしてやらないという選択をとります。

これには風太郎もびっくりですが、5つ子たちの精神的成長を確認できる一幕に仕上がっており、教師と生徒だった昔の関係から一歩どころか何歩も前に前進して彼女たちが成長したことを実感させてくれます。


私もこの入れ替わり作戦を聴いた時、それはどうなん?と思ってしまいましたが、それぞれの問題を解決するためなら止むなしと納得しようとしていました。しかし、物語は風太郎の作戦を無視する方向に進み5つ子の成長を噛み締めることのできる結末となっていて大満足です。

【エンドクレジット後のデザートシーン】上杉夫妻のイチャイチャタイム

EDが終わった後、本編で不足していた風太郎と四葉のイチャイチャタイムが幕を開けます。

断っておくと特別色気あふれる内容ではないです。

少年誌らしい健全で新婚さんらしい精神的な繋がりに満ちたやりとりです。

今作の物語は5つ子が出ずっぱりだったので新婚さんが2人きりになる場面が乏しかった。せっかくのアフターエピソードなのに新婚さんの描写が不足しているのは物足りないと思っていたらED後のポストゥレジットシーンでそれを解禁してくるのだからスタッフは映画作りというものを心得ているようです。

映画のラストを締めくくるデザートシーンとして堪能させていただきました。

終わりに

今回は『五等分の花嫁*』をレビューしました。

恋愛レースが終わったラブコメディに価値があるのか?という課題をぶち破ってくれた良作でした。

まさか、ここまで見応えあるとは思っていなかったので嬉しい誤算です。

コミックス本編時ラブの要素は恋愛でしが、本作では親愛に様変わりし姉妹愛・家族愛・新婚夫婦の愛が摂取できるれっきとしたラブコメディでしたね。

EDのラストで春場ねぎ先生の書き下ろしイラストがタイムラプス形式で仕上がっていくという粋な演出と圧倒的美麗な画力を堪能できた点も好印象です。

これが最後の『五等分の花嫁』となるのか。はたまた続編が控えているかは謎ですが、個人的にはまだまだ彼女たちの魅力を味わいたい口なので続報に期待したいです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました