影に囚われたウマ娘・光を見据えるウマ娘【スタブロ】第56話「GⅢ中山金杯」感想

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著者陣営の進化は止まらない!今まで接点もなかった二人のウマ娘を怪物“ナリタブライアン”を経由することで極上の物語・演出を実現する著者らに拍手‼️第56話「GⅢ中山金杯」の感想プレゼン。

おはようございます。「フィルム&プレゼンテーション」へようこそ!フリープレゼンターの🦉あーさんです。


 

 

『ウマ娘プリティーダービー スターブロッサム』第56話「GⅢ中山金杯」を一読させて頂きました。ヤンジャンアプリのメンバーシッププログラムに加入しているので、少しばかりお早くご相伴に預かり、堪能しましたとも。

 

早速、ネタバレ無しでの感想を記すとしましょう。

えっ、えぐい・・・!」———という感想になりました。

いや~~~~すんばらしいエピソードでした。たった1話=20ページだけでここまで濃密にキャラクターの歩み・歴史を読者に届けることができるとは。無論、既出エピソード55話分の積み重ねがあってこそではあるのは百も承知ですが、それを考慮しても1話だけで辿り着ける満足感が素晴らしいのなんの!

新章突入後、初となるサクラローレルのレース。晴れ舞台と言って過言ではない決戦ですが、そこを彩る既出のネームドキャラは不在。少々寂しい展開になってもおかしくなかったわけですが、とんでもない隠し球=ウマ娘ファイナルサードを秘蔵していたことに恐れ慄く限りです。

以上、ネタバレなし感想でした。

そんなわけで本編へと突入しネタバレ解禁といきましょうか。

本編は大きく分けて2部構成。

  • 第1部:レポートパート
  • 第2部:エミュレートプレゼンパート

第1部では56話がどのような内容だったのか登場キャラとシナリオの流れについて。第2部は当ブログ恒例の🪞エミュレートプレゼンversion“杉下右京”でテキストを味付けしていきます。『相棒』の主人公:右京を模倣したテキストで文章を彩っていきますよ。是非、水谷豊さんの声を思い浮かべながら、お楽しみください。

  • サクラローレル
  • 明石椿
  • サクラチヨノオー
  • サクラチトセオー
  • ヨシノプリヴェール
  • 明石梧郎
  • サクラバクシンオー
  • ノースフライト
  • ダンスリムリック
  • セレスタルポール
  • ステイゴールド
  • ファイナルサード
  • ナリタブライアン
  • サムソンビッグ

大雑把ながらストーリーの流れをここに記します。本編の魅力たる“旨味”の部分は可能な限りカットしますので、その真髄はご自身の瞳と心でご堪能あれ。

🔻中山金杯、開幕

中山金杯の火蓋が切って落とされる。サクラローレルは殿に位置するスタートダッシュを決める。それは彼女の初陣=メイクデビューと同じ構図であった。だが、唯一違うものがある。それはサクラローレルの勝利への覚悟。

🔻ファイナルサードの歩み

ハイペースでレースを牽引するはナリタブライアンに囚われたウマ娘ファイナルサード。誰もが勝利という未来を見据えるレースの中で、ただ1人ナリタブライアンに敗れ去った過去を回顧する彼女の瞳から流れるのは・・・。

🔻サクラローレルの歩み

レースが佳境に迫る中、サクラローレルの思考によぎるはこれまでの歩み。クラシック戦線合流を志し挑戦し届かなかった日々が思考を駆け巡る。それは順風満帆とは程遠いものであったが、全てが今・そして未来に繋がっていると心が訴えかける。
 

シャドーロールの怪物:ナリタブライアン。新章突入後、過去回想のみの出演となっている彼女ですが、その存在感・周囲への影響力はセーブすること不可の絶大的存在です。

前話=第55話から初登場となったウマ娘:ファイナルサードはサクラローレルのIFとしてのキャラクター造形、そしてナリタブライアンの影となったクラシック世代を象徴するウマ娘としてデザインされていることが実に秀逸であると感じました。
 

ファイナルサードのモデルとなった推測される競走馬オフサイドトラップ号。その歴史を調べてみるとメイクデビューから2着2回を重ねた後に1着 3連続を決めるという素晴らしい功績の持ち主。しかし、ナリタブライアンとの初対決となった皐月賞以降、成績は振るわず皐月賞7着・日本ダービー8着・ラジオたんぱ賞4着・ディセンバーS 3着———という結果でクラシック期を終えます。そして、古馬となり迎える初舞台が金杯(東)=現代における中山金杯となります。

この歴史はまさに順風満帆に駆け上がった道のりにて怪物ナリタブライアンと出会ったしまったことによって歪まされた構図と解釈することができます。

ウマ娘ダンスリムリックが語った光属性時代のファイナルサード。それを真逆に染め上げてしまうナリタブライアンの圧倒的競争能力。どれだけ努力してもその影を追いかけることしか叶わないというのは走るために生まれてきたウマ娘にとって計り知れない絶望に映ったのでしょう。

なまじ大きな挫折を経験しないまま怪物と相対してしまった。

それがファイナルサードにとって最大の不幸だったのかもしれません。
 

そのファイナルサードの歴史を濃密に摂取することとなった本エピソード。ストーリーの組み立て方・キャラクター造形の巧みさもさるものながら最も異彩を放っていたのは漫画:保谷伸先生の作画表現でありました。

素直に一言申します。

エグい!

この言葉に尽きますね。保谷先生の作画表現といえばレース中の汗を用いたメイクアップ術が筆頭と挙げられるのですが、今回は“涙”まで武器としているのですよ。過去にも菊花賞にてナリタブライアンの悲しみ=慟哭を表現するアプローチとして涙を用いた前例はあります。しかし、今回は感情表現として“怒り”あるいは“憤り”のような方向性であったように思えてならなかった。

涙一つで全く異なる指向性を実現できるのは類稀なる表情作画との相乗作用と見て良いでしょう。その表情作画のアプローチとしてアシンメトリーの瞳表現・荒々しくデフォルメされたキャラクター作画を起用しており引き出しの多さに感服するほかありません。
 

そして、ここが重要です。ファイナルサードの闇深さがあるからこそ、サクラローレルの光り輝きっぷりに拍車がかかる。20ページのうち出番の大部分はファイナルサードに配分されているのですが、印象で言えば全く負けていません。

ナリタブライアンによって心打ち砕かれたファイナルサード。

クラシック戦線に合流しようともがくも何一つ成し遂げられなかったサクラローレル。

形こそ違えどクラシック時代無名で終えたという共通点の持ち主たち。

それでもその瞳に宿る輝きは正反対。怒り・憤り・悲しみを纏った瞳を宿すファイナルサードに対してサクラローレルの眼差しは純度100%の光に満ちています。サクラローレルが目指すは世界の頂=凱旋門賞。どれほど夢に届かなくても無駄であった道のりなどない。全てが己の糧となっていることを確信するその瞳に僕は強く引き込まれてしまいます。
 

如何だったでしょうか?

今回は『ウマ娘プリティーダービー スターブロッサム』第56話「GⅢ中山金杯」について感想プレゼンを実施しました。

概ね感想を記し尽くした———そう締めたいところですが、最後に☝️一つだけ宜しいでしょうか?
 

ファイナルサードがサクラローレルと対照的な闇あるいは影に染まったウマ娘であると上述したわけですが、僕にはどうしても彼女の内には光の部分が残っている。そう思えてならないのですよ。

もし、本当に挫折し心砕けているのであれば競争人生から退くという選択肢の方が妥当です。ですが、ファイナルサードがナリタブライアンの悪夢に囚われたなお、前線から引かず他のウマ娘を救おうという想いを抱いている。歪なアプローチであることは確かですが、その想いはまさしく光属性そのもの。

それを示唆するかの如く、今回ファイナルサードの瞳半分のみに闇・影が宿るという演出を採用している。完全に闇堕ちしているのであればこのような演出はしないでしょう。

故にファイナルサードの心には光が残されている。僕はそう信じます。その証拠に競走馬オフサイドトラップ号が刻んだ金杯(東)のNEXTキャリアは・・・


 

おっと失礼。これ以上語るというのは野暮というものですね。どこまでスターブロッサムで作劇に取り込まれるかは不明瞭ですが、全てのウマ娘が主役を一貫するIPです。ファイナルサードが勝つ手の輝きを取り戻す時が来ることに間違いないでしょう。

それでは本プレゼンは以上。実に素晴らしいエピソードとの出会い。誠に感謝します。ご愛読いただきありがとうございました。またの機会にお会いしましょう。

このブログではプレゼンノウハウの提供・実践競走馬ウマ娘シリーズの魅力の紹介をあの手この手を駆使して自由に🪽フリーダムに行なっております。

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またのご縁をお待ちしております。

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