著者のコマ割りが上手すぎる【シンデレラグレイ】第196R『灰被り』感想

第195R「灰被り」 プレゼンEmulate

最終章-5。ついにあの“👞オマージュ👞”も炸裂。カット割がまるで映画。コミックならではのコマ割り・視線誘導を活かした台詞なき説明・読者へのメッセージの出力方法に唸る。ウマ娘シンデレラグレイ第196R『灰被り』の感想プレゼン。古畑任三郎エミュでお送りします。

おはようございます。『ウマ娘シンデレラグレイ』🎞️映画化を夢見るフリープレゼンターの🦉あーさんと申します。

今回はヤングジャンプ2025No.39に収録された『ウマ娘シンデレラグレイ第196R』の感想をプレゼンしようかと思います。

まずは率直な感想。
「久住先生は映画監督としてもやっていけそうだなぁ~」

前回に引き続き物語は相変わらずエグい。そして、面白い。物語的にはそれほど進展していない。オグリキャップを落とすターンが絶賛営業中です。

進展がない=つまらない?

そう思う方もいるかもですが、そこは我らが久住先生のコンテ力が光ります。コミックならではのコマ割り・カット構成・視点誘導を活かした演出は絶賛するしかありませんよ❗️

そして、凄いのが超有名タイトルの代表シーンのオマージュの仕方‼️こんな酷い(褒めてます)やり方でオマージュしてくるとは……オマージュ元の原作者も腰の抜かすのではないでしょうか?

……大体言いたいことは言い終わりました。ネタバレ抜きで手短に感想を述べたわけですが、もう少し具体的な中身を知りたい方もいると存じます。どういったストーリーラインで誰が出演し、筆者が唸った演出がどういったものだったのか。詳細を後述していくといましょう。

その詳細は当ブログ恒例の🪞エミュレートプレゼンversion古畑任三郎にて。是非とも田村正和さんのお声をイメージしてお楽しみください。

 

えぇーー、皆さん。初めまして。あるいはご無沙汰しております。今回でこの最終章と伴走するレビュー&プレゼンシリーズ第5弾となりました。

第4弾と第5弾との間隔はお盆休みと休載を挟んで2週間…。私にとってはある意味、最も焦ったい長い2週間でした。何せ最新エピソードを摂取したくて堪らなかったのですから。

 

本当に長い2週間でした。しかし、待った分、面白い物語を味わうことができれば何も文句はない……。

今回は、少々ハードル高めに読書に臨んだのですが……流石の面白さ。前述した通り、物語的には大きな進展は発生していないのですが、登場キャラクターの魅せ方があまりにも素晴らしかったので何もいうことはありません。

……。――レビュー記事なのに言う事なしというのは何だか奇妙な文章ですが、まぁ良いでしょう。

さて、皆さんお待ちかねの詳細について綴っていくとしましょう。短い時間ですが、お付き合いのほどよろしくお願いします。

 

まずは舞台・登場キャラ・物語は具体的に述べすぎるわけにもいかないの大まかな骨格がわかる程度に記述していきます。

舞台は街。夜の街が今回のロケーション。

登場キャラは以下の3名。オグリキャップさん・ベルノライトさん・北原穣さん。一応名もなきモブの男性2名も出演しています。

ストーリーは・・・大体こんな感じでしょうか。

・・・ざっとこんなところでしょうか。なんとなくですが、物語の輪郭が伝わったのであれば何よりです。

物語はまだまだオグリキャップさんを追い詰める……いえ、落とすといった方が正しいのかもしれません。

 

えぇーーー、ここから具体的な感想をネタバレを解禁して綴っていくのですが、言いたいことが多くて困っております。

・・・・・・

あまり多くを語っても一つ一つの印象が薄くなるだけでしょう。なので今回のエピソードで~~これは凄い!~~と唸ったポイントが3つに絞って解説させて頂きます。

2番目は前述済みですが、そのほか2点は初出ですね。一つずつ解説していくとしましょう。


 

 部屋を飛び出してしまったオグリキャップさんを捜索する北原穣さん。ピークを迎えているとはいえウマ娘と人間のフィジカルの差は歴然。当然、北原穣さんはその背中すら捉えることができず手当たり次第に夜の街を探し回ることとなる。

探しながら、彼の思考によぎるのは……一体いつからオグリキャップさんの異変、その兆しがあったのかについて。過去の出来事を振り返り彼がたどり着いた答えはオグリキャップさんがまだ中央に移籍する直前=ゴールドジュニアで自分が放ったスピーチ。

驚きましたぁ~~。

ここに来て序章カサマツ篇のクライマックスエピソードが回想されるとは、思いもしませんでした。このエピソードは既にアニメでも描かれ多くの方の知るところになった感涙の代物。

当然、私もハンカチを涙で濡らしながら読書・視聴した身です。故にあのスピーチは祝福そのものと捉えていたのですが、恐ろしいもので祝福と呪いは表裏一体。

オグリキャップさんは無意識に北原穣さんのスピーチを現実のものとするべく、その期待に応えるよう自分に言い聞かせている節がございます。それはウマ娘としてピークを迎えた彼女にとって呪いともいうべき重い負荷になってしまっている。

・・・・・・・

北原穣さんはこのことに気づき捜索の足を止めてしまいます。

ですが!

静かに自分の責任を飲み込み、表情を決意の色に変えて再びオグリキャップさんを探すために走り出す。

実に頼もしい姿であると思いませんか?

 

今回のエピソードは説明台詞を排除した映画的演出が光る‼️そう思ってしまいました。

北原穣さんのシーンを例に紹介しますと……

こちらの画像をご覧ください。本編の絵を使うわけにもいかないのでコマ割りだけ手前味噌ではありますが再現したものがこれになります。

注目すべきはカラーで表現したコマ。このコマは全て北原穣さんの表情のクローズアップカット。4コマを同じ画角で読者の視点変遷とともに北原穣さん表情変化を描いているのが特徴です。

このシーンを見て、素直に感動してしまいました。

字コンテにしますと、このような感じでしょうか

名シーンを字コンテ再現

このように表情の変遷が読者に届くようになっており、視線誘導とページを捲るというコミックならではのギミックを活かした技法に拍手を送りたくなってしまいました。

 

最後にご紹介する3つ目は皆さんお待ちかねのオグリキャップさんについてです。

・・・・・・これを言うかどうか正直迷いました。

何せエグい上にテキストだけで説明するのは困難な類なものです。ですが、悩んでいても仕方ありません。読者の皆様を信じてお話しすることとします。

前回のエピソードでの出来事を受けて夜の街に逃げ出したオグリキャップさん。北原穣さんは追いつくことができませんでしたが、同じウマ娘であるベルノライトさんは背中を捉え続けることが可能でした。

ベルノライトさんはその背中に向かって呼びかけ続けオグリキャップさんは、何度呼ばれたか分からないタイミングようやく振り返ってくれます。

しかし、そこで読者が目の当たりにする彼女の姿があまりに衝撃的。衣服(ジャージ)は泥に塗れてボロボロ。靴は片方のみ脱げ落ち……衣服以上に泥だらけ生足が露わになっています。

その表情も陰鬱極まるものでした。

こんなオグリキャップさんを見たくはなかった……思わずそんな感想を抱いてしまうほど、彼女の姿は悼まれない。

 

さて、如何だったでしょうか?
ウマ娘シンデレラグレイ第196R「灰被り」。一読者として咀嚼させていただきました。感想の最後の3つ目がネガティブな方向で終わってしまっているのが申し訳なく思います。

なので!最後は希望的観測をして締めたいと思います。

 

オグリキャップさんの片方の靴が脱げている描写。これはネガティブに解釈すると彼女のウマ娘としてのパフォーマンス能力は最盛期の半分もない……そんな風に受け取れます。

同時にその脱げ落ちた靴が誰の元に渡ったのか…これが希望的解釈に繋がります。

ベルノライトさんです。
オグリキャップさんの靴はベルノライトさんの目の前に残される形で今回の物語は幕を引きます。

シンデレラグレイのタイトルに含まれる『シンデレラ』ではその靴の行方が物語のハッピーエンドに導きました。ベルノライトさんの元に残された一足の靴。これはどう考えても童話および映画『シンデレラ』のオマージュと見て良いでしょう。

初見時にはオグリキャップさんの表情が放つ印象に圧倒されてしまいましたが、よくよく考えるとシンデレラと同じ作劇なのです。

つまり!

ここから物語はハッピーエンドに向かっていくということ‼️

ベルノライトさんが王子役かどうかは定かですが、彼女の元に残された靴が放置されるなんてことはないでしょう。必ずや、その靴がオグリキャップさんの元に戻り最高のエンディングを紡いでくれる。

そんな確信も与えてくれるエピソード=第196R「灰被り」でした。

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