仮面の男ゼロを別のアプローチで再現したロゼについて語る

ロゼについて語る 推し作品

おはようございます😄ブログ管理人のあーさんです。

今回は『コードギアス 奪還のロゼ』の主人公のA面というべきロゼについて語りたいと思います。

皇サクヤが自分の姿を偽り隠すために作った仮面。それがロゼ。

私はロゼが好きです。キャラクターが好きというかキャラクターが誕生した背景・歴史みたいなものが好きと言った方が正しいかな。従来の仮面キャラクターとは異なるアプローチで視聴者の前に姿を表した変則的仮面キャラクター。それがロゼだと私は解釈しています。この仮面キャラクターを別のアプローチで表現しているというのが心の琴線に触れてしかたない!

物理的な仮面ではなく性別そのものを偽り偽装するという形で本来の姿を隠蔽する。概念の仮面というべきミスリードキャラ:ロゼがなぜ誕生したのか。コードギアス20周年を目前にして突如現れた期待の新星ロゼの誕生背景について一個人の考察を述べていきたいと思います。

コードギアスに立ち塞がるルルーシュという壁

ロゼが誕生した背景にはルルーシュの存在が十中八九絡んでいる。そう思えてならない。

ルルーシュ・ランペルージというシリーズ初代主人公にして絶大な人気を誇るコードギアスの看板キャラクターを再構築および再解釈して誕生したのがロゼだと思っています。

ルルーシュが持っていた知性・ギアス・目的意識・ゼロという仮面。これらを新しい形で出力しようと、ルルーシュに負けず劣らずの魅力的なキャラクターを生み出そうとした公式のアンサーがロゼではないかと思うのです。

コードギアスのアニメ化の歴史を振り返ると『反逆のルルーシュ』→『亡国のアキト』→『復活のルルーシュ』、そして『奪還のロゼ』という順番。ルルーシュから一旦距離をとってスピンオフ作品として『亡国のアキト』をリリースしておきながら再びルルーシュを文字通り復活させるという荒技をやっているくらいルルーシュというキャラクターの存在力は大きい。

亡国のアキトが展開されていた時期、ルルーシュがいないギアスはつまらないみたいな声が少なくなかったとか。というか亡国のアキトにルルーシュをジュリアス・キングスレイとして2章から登板させているくらい公式としてもルルーシュ不在のコードギアスにネームバリュー不足を感じていた節があります。

それだけルルーシュの存在が大きかった。シリーズの最たる魅力は頭脳明晰で、シスコンで、不測の事態に狼狽してしまう情けな一面を持ちつつも、持ち前の頭脳さえ矮小に思えてしまうくらい目的を達成するために修羅の道を突き進む覚悟を持った主人公ルルーシュそのもの。私もゼロレクイエムの顛末を見届けた時、こんな主人公が、こんなキャラクターがいるのかと胸を打った記憶がございます。

ルルーシュの存在はコードギアスをここまで継続させた人気IPの柱であったと言っても過言ではないでしょう。

同時に後続作品を作っていく上での大きな課題・壁にもなってしまっているのも事実。復活のルルーシュが公開されたのが2019年。奪還のロゼ公開となった2024年まで空白期間が5年間も発生してしまった。

それだけルルーシュの存在に比肩できるキャラクターメイクに製作陣も難儀していたのだと思います。

コードギアスだから可能とした“男装”を仮面としたキャラ:ロゼ

コードギアスが世の中に初めて姿を現したのは2006年。そこから18年後の2024年。シリーズ第3弾と言える奪還のロゼにて主人公として姿を見せたキャラクター:ロゼに私は心奪われました。

予告編をご覧になれば分かるとおり、ロゼ=サクヤであるという情報はアニメ本編を見ないと分からないように細工されています。

私は予告を見てロゼが首のチョーカーを起動させている場面を見て、この子が今回のギアス所持者なんだろうと確信を持ちました。実際にそれは半分正解だった。もう半分の隠されたいた真実に度肝抜かれたのです。

チョーカーの正体は声帯変換機。女性の声を完全に男性のものにするためのアイテムだった。ギアスの効果を発揮するにはサクヤ本人の声でないと作用しないため、チョーカーを起動するのは声を元の声に戻すためだった。

いやもう脱帽ですよ。
こんな形でキャラクターの正体を隠蔽してくるなんて予想もしていなかった。よくよく考えてみるとロゼという名前はゼロを反転したもの。このことに気づいた時、なるほどと唸ってしまいました。そうか、今回の仮面ポジションがロゼなのかと。

一般的に仮面とは顔を覆い隠すもの。機動戦士ガンダムシリーズを嗜んできたこともあって仮面キャラは多数見てきたことも先入観を刻み込まれていたのかもしれません。コードギアスもガンダムと同じサンライズブランドのIPですしね。顔をオープンに晒しているロゼの正体が偽りのものだとは全く予想していなかった。

顔を隠さない仮面キャラが存在しうるとは思わないじゃないですか。仮面という概念を再解釈して姿を偽る・偽装するという観点に着目して男装も一種も仮面として成立させる。そこにチョーカーで声を変換させるというシンプルなギミックをコードギアスならではのギアス発動シーンとオーバーラップさせることで見事にチョーカーの本来のギミックを隠蔽する。もう脱帽するしかない。

終わりに

私はロゼというキャラクターが誕生したことがものすごく嬉しくて心が震えているのです!

ルルーシュに並ぶキャラクターを生み出せずスピンオフにも半ば強引にルルーシュを登場させるという荒技を用いた亡国のアキト。ルルーシュそのものを復活させた復活のルルーシュ。この2作を経てようやくルルーシュと同じキャラクターの濃さを持ったロゼ=サクヤが現れた。こんなに嬉しいことはありません。

仮面で姿を偽りゼロを名乗るルルーシュ。男装とチョーカーで姿を偽りロゼを名乗るサクヤ。

この2人の対比構造が美しい。

ただの仮面キャラを出すという選択肢もあったはず。でもそれは採用せず視聴者の予想もつかない手法で仮面の男ゼロの再来を果たす製作陣は全幅の信頼を寄せるに値すると確信しました!

2026年。コードギアスは生誕20周年を迎えます。奪還のロゼはそのアニバーサリへの序章に過ぎないのでは密かに睨んでいます。その序章に誕生したロゼ。こんな素敵なキャラクターを創造できる製作陣です。2026年はもっと素敵な祝砲が鳴り響くと心が囁いてきます。楽しみですね。

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