その眼差しに宿る光【スタブロ】第57話「終わらせてあげる」感想

ウマ娘

レギュラーメンバーの描写は最小限に留め、1話丸ごとファイナルサードの視点で進行すると言っても過言ではなかった第57話「終わらせてあげる」。影に染まったウマ娘を色濃く描くことでサクラローレルが一層輝く。

おはようございます。「フィルム&プレゼンテーション」へようこそ!フリープレゼンターの🦉あーさんです。

『ウマ娘プリティーダービー スターブロッサム』第57話「終わらせてあげる」を一読させて頂きました。ヤンジャンアプリのメンバーシッププログラムに加入しているのにも関わらず、先行読書権を使う機会を逃して気づけば無料配信のタイミングになっていた。勿体無いことしてしまったなぁ~。最近は競馬予想・分析記事に注力せざるを得なかったので仕方ない。

それはさておき早速、ネタバレ無しでの感想を記すとしましょう。

攻めたアプローチだなぁ~」———という感想になりました。

流石の著者陣営、読者を楽しませるコツを心得てらっしゃる!!中々、攻めたアプローチで作品への没入感を高める試みが秀逸であったと進言します。

以上、ネタバレなし感想でした。これ以上コメントするとボロが出そうなので本編へと突入しネタバレ解禁といきましょうか。

本編は大きく分けて2部構成。

  • 第1部:レポートパート
  • 第2部:エミュレートプレゼンパート

第1部では57話がどのような内容だったのか登場キャラとシナリオの流れについて。第2部は感想プレゼンということで当ブログ恒例の🪞エミュレートプレゼンversion“杉下右京”でテキストを味付けしていきます。『相棒』の主人公:右京を模倣したテキストで文章を彩っていきますよ。是非、水谷豊さんの声を思い浮かべながら、お楽しみください。

  • サクラローレル
  • 明石椿
  • サクラチヨノオー
  • サクラチトセオー
  • ヨシノプリヴェール
  • サクラバクシンオー
  • ノースフライト
  • ダンスリムリック
  • セレスタルポール
  • ステイゴールド
  • ファイナルサード
  • (ナリタブライアン)

大雑把ながらストーリーの流れをここに記します。本編の魅力たる“旨味”の部分は可能な限りカットしますので、その真髄はご自身の瞳と心でご堪能あれ。

レースを支配するハイペース(ファイナルサードの想い)

第3コーナーに差し掛かり、レースは後半戦へ突入。ファイナルサードがハイペースでレースをメイクする影響で多くのウマ娘の表情が歪んで行く。それはファイナルサードの思惑通りであった。たった1名を除いて。

🔻中山名物“捲り”

激流のレース展開の中、1名のウマ娘が後方からドドドド————と名乗りをあげる。そのウマ娘は加速を続け大外から次々と出走ウマ娘を抜き去りファイナルサードの背中を捉えていく。

🔻並ぶ

背後から迫るウマ娘の存在によってファイナルサードの表情が徐々に曇っていく。対して捲りを仕掛けるウマ娘を応援する観戦者の表情は明るさを増していく。そして、ファイナルサードとそのウマ娘=サクラローレルが並ぶ。

中山の風物詩と云えば第3コーナーからの捲り。直線の短いコースレイアウトの都合上、正面直線から仕掛けたのでは間に合わない都合から取られる戦略的アプローチ。僕もここ最近、競馬予想の世界に足を踏み入れてからその風物詩を何度も目の当たりにしています。

しかし、ハイペース戦でそれを実行するとは恐れ入ります。並の競走馬・ウマ娘では到底できない業。抜きん出たスタミナがあってこそ可能となった芸当とみるべきでしょう。

しかし!

物語的な魅力はそこではありません。本エピソードを秀逸たらしめているのはエピソードの過半数をファイナルサードによる独白で占拠したことであった。

第57話「終わらせてあげる」。出演キャラクターは多数いるものも声を発しているのは実況の1名、独白=モノローグをクレジットされているの2名あるいは3名しかいません。片手で事足りてしまいますね。

決して台詞の量が少ないエピソードではなく、語り部をファイナルクレジットに一任しているというのが本エピソードの最大の特徴。

彼女が抱える心の闇・影=ナリタブライアンという怪物に心折られ歪んでしまった想いがレースにダイレクトに反映されるのがこのアプローチによる作用その1。ハイペース戦とファイナルサードの心理状態をリンクさせているのが実にお見事。

同時に、影を濃くすることによってサクラローレルの光属性っぷりが遺憾無く際立ち、彼女を信じ応援する陣営・観客の心境をセリフをオミットしてなお表情のみで読者に伝えることを実現している。これが作用その2となります。

たった一つのアプローチで読者にファイナルサードという新キャラを強烈に焼き付けると同時に最小限で既存のレギュラーキャラを描き切る。天晴れという他ありませんねぇ。

さらに興味深いのはラストカット=並び立つサクラローレルとファイナルサードの1枚絵。これが大変素晴らしい!

僕が絶賛したくなったのがそれぞれの視線です。

サクラローレルはまっすぐゴールを見据えているのに対して、ファイナルサードは横に並んだサクラローレルに注視してしまっている。大いなる夢を見据えるサクラローレルと過去に囚われるファイナルサードの対比をレース終盤の疾走感の中にトッピング。

何度でも言いましょう。大変素晴らしいことこの上ない!

如何だったでしょうか?

今回は『ウマ娘プリティーダービー スターブロッサム』第57話「終わらせてあげる」について感想プレゼンを実施しました。

先行読書権をなぜ、もっと早く使わなかったのか後悔が押し寄せてしまいそうなほど素晴らしいエピソード。そして、怪我の功名というべきか本エピソードから間をおかずに第58話「照らす光に」を読書できたのは贅沢なひと時であったと言えます。中山金杯もいよいよフィナーレ。とても後味が良く、同時に続きが気になる内容でして・・・。

この感想は近日プレゼンすると約束しますよ。

それでは本プレゼンは以上。実に素晴らしいエピソードとの出会い。誠に感謝します。ご愛読いただきありがとうございました。またの機会にお会いしましょう。

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