最終章-10。関西弁を放つキャラを徐々に投下する。これだけで読者に推理をさせ、あの人物に自ら辿り着かせる粋な回。ウマ娘シンデレラグレイ第200R『限界や』の感想プレゼン。シングレの関西弁といえば3名――藤井泉助・ブライトロック、そして……。

おはようございます。『ウマ娘シンデレラグレイ』🎞️映画化を夢見るフリープレゼンターの🦉あーさんと申します。
ヤングジャンプ2025No.44を購入しました。シンデレラグレイの巻頭カラー回です。扉絵はオグリキャップ陣営4名‼️ドレスアップしたオグリ・ベルノ・北原・六平の姿がまぁ素敵ですこと。
今回も最新話『ウマ娘シンデレラグレイ』第200Rの感想プレゼンを実施していきましょう。まずは率直なネタバレなしの感想を記します。

「なんて🃏カードの切り方が卓越した回なんだっ❗️」
――という感想になりました。カードの切り方=持ち得る手札の捌き方と言い換えた方がわかりやすいでしょうか。今回のエピソードは非常に多くのキャラが登場します。ざっと12名。台詞ありのネームドキャラだけのカウントですけどね。この12名を登場させる順番がまぁお上手ですこと!
ネタバレ抜きで感想を記そうと思うと、どうしても演出的アプローチに切り込んでいくしかないのですが、本編では登場キャラ等に具体的に触れてより詳細について語っていくとしましょう。

詳細の前に第200R未読の方へのレポートパートを添えます。その後、詳細に突入し当ブログ恒例の🪞エミュレートプレゼンversion杉下右京にてお届け。是非とも水谷豊さんのお声をイメージしてお楽しみください。
第1部:エピソードレポート

登場キャラクター12名
- スーパークリーク
- イナリワン
- 台詞のみの謎の関西弁キャラ
- ヤエノムテキ
- 師範代(ヤエノのトレーナー)
- メジロアルダン
- 天利サキ
- ミルワカバ
- ブライトロック
- 藤井泉助
- 遊佐よし子
- 編集長(新キャラ)
台詞こそないが、オグリキャップ・ベルノライト・北原穣・六平銀次郎の4名は扉絵に登場。オグリは本編でも記事の写真という形で出演。
《ネタバレ注意》ストーリーライン3STEP解説

ストーリーの流れは大雑把に記します。ネタバレに配慮する都合上、かなり本編の肉と脂を削ぎ落としたような内容となっております。
それともう一つ。前回のエピソードと直結している内容なので、そちらのエピソード内容を知りたい方は下記記事へお越しください。
🔻Chapter1:イナリワン、永世三強への想いを語る
前回のラストから直結。新聞記事を読むスーパークリークの下にイナリワンが現れ、2名によるオグリ引退報道への心象を吐露。そこにもう1名の謎のキャラが現れ…
🔻Chapter2:オグリ引退&ラストラン報道を知る各ウマ娘のリアクション
場面が切り替わり、ヤエノムテキ・メジロアルダン・ブライトロックといった1990有馬記念出走者のオグリ引退報道へのリアクションのターンがラッシュする。
🔻Chapter3:藤井泉助の憤り
編集長から敬意に欠ける企画の担当をオーダーされる藤井。エピソードタイトル「限界や」が回収される。
第2部:エミュレートプレゼンSTART
第200R「限界や」。タイトルから察することができるように今回は“関西弁”が大きな🔑キーワードとなる回でした。
シンデレラグレイに登場する関西弁を用いるキャラといえば思い当たる人物が3名。
新三強の一角となるウマ娘:ブライトロック、記者:藤井泉助、そして……――最後の1名に関しては名前を伏せておきましょう。
知名度・人気ともに絶大な方なので伏せる意味はそれほどないかもしれませんがね。
《感想》著者らから楽しいクイズを出されるかのような第200R

リード分で述べたように、今回のエピソードは手札の切り方が実にお見事でした。登場キャラの項で記したキャラクタークレジットを登場順に直しますと以下の通り。
- スーパークリーク
- イナリワン
- 台詞のみの謎の関西弁キャラ
- ヤエノムテキ
- 師範代(ヤエノのトレーナー)
- メジロアルダン
- 天利サキ
- ブライトロック
- ミルワカバ
- 編集長(新キャラ)
- 藤井泉助
- 遊佐よし子
謎の関西弁のキャラが台詞のみ登場するというのが、今回のスウィートスポット!関西弁を使うキャラが複数いるタイトルだからこそ、「一体誰なんだ!?」と読者の想像を掻き立てる。
さながら著者らからのクイズの出題。
エピソードそのものも楽しみつつ、この台詞の主が誰なのか推理していく楽しみが第200Rの特色です。
第200Rをクイズにした優れた演出と構成

エピソードをクイズ仕立てにする演出・構成について具体的にどのような代物が繰り出されたのか記していくとしましょう。
🔻クリーク&イナリの表情筋豊かな反応

物語の1stチャプターにて謎の関西弁キャラとコンタクトすることとなったスーパークリークとイナリワン。この時のお二人のリアクションが実に素晴らしい。
明らかに驚きや動揺・困惑といった表情を浮かべる両名。この2人が表情筋を豊かに働かせてしまう相手は一体誰なんだ⁉️――と読者に思わせつつ、わずか2コマでこのシーンを切り上げてしまうテンポの良さ。
推理する思考を与えず、疑問符を少しだけ残すような匙加減。あまりにあっさりシーンが切り替わるのでそこまで重要ではないと思わせるミスリードを誘発していたのでは…と今なら思えます。
🔻ブライトロックの意味深な台詞

関西弁キャラとしてセカンドバッターを務めたブライトロック。彼女は関西弁要素だけでなく別の役割でもクイズ成分を高めるポジションを担ってくれています。
劇中にて新三強という重積を背負わされている状況に対して思わず苦言をこぼしてしまい、その発言の中で非常に気がかりなフレーズを残すのです。
あの人はもっと…背負わされ続けてきたんやろうな…
――「あの人は」……実に意味深な言葉です。細かいことが気になって仕方ないのが僕の悪い癖ですが、この言葉に違和感を感じる読者は僕だけではないでしょう。何せブライトロックと接点の深いキャラは現状ミルワカバのみ。その上、この発言をする真横にミルワカバがいるので、あの人が別のキャラを示すのは明確です。
であれば一体誰なのか……。気になって仕方ありませんが、劇中でその答えは明示されずに次のシーンに切り替わる。謎を残していくスタイルです。
答えが気になりつつも僕の脳裏にある事実が呼び起こされます。ブライトロックのモデルとなった🏇ホワイトストーンと父を同じくするウマ娘がいる。この設定が有効活用される時が来たのでは……と思ってしまう。
しかし、まだ油断はできません。何せシンデレラグレイにはまだ1名関西弁を扱うキャラが残っているのですから。
🔻藤井泉助の顔見せにより決定的になった台詞の主

ブライトロックのあの人発言から次のページを捲ると、そこには彼の姿がポップアップ。記者:藤井泉助。ここに来て謎の関西弁の声の主の候補者が別の場所にいる事実が明示される。
ブライトロックのあの人発言。そして、登場済みとなった2名の関西弁キャラ。
ここまでくれば自ずと答えは導き出せます。
そうです。タマモクロスがあの台詞の主とみて間違い無いでしょう。永世三強篇以降、本編で台詞0を一貫してきた彼女の声が確認できるだけでも大事件と言えますが、それを読者に推理させる試み。
読者の楽しませ方を著者陣営はどこまでも心得ているお見受けします。
まとめ

如何だったでしょうか?
ウマ娘シンデレラグレイ第200R「限界や」。一読者として咀嚼させていただきました。
当初はこの感想で、劇中でのイナリワンやメジロアルダンの興味深い発言や藤井泉助の憤りについて感想を記そうと思っていたのですが、どういうわけかクイズという稀有な特性にピックアップして尺を使い果たしてしまいました。
それほどまでに待ちに待ったサプライズ回であった――と言えるのではないでしょうか?
最後に今回のエピソードの素晴らしさについて総括するとしましょう❗️
読者自らに推理させ“あのウマ娘”に辿り着かせる粋なエピソード
スーパークリークとイナリワンの前に姿を現した関西弁を放つ謎の人物。その台詞の主が顔を見せることは最後までありませんでした。
しかし!姿を描かずともその答えを読者に示すことは不可能ではない。著者陣営は手持ちの関西弁キャラを少しずつ出演させるというアプローチで自動的に答えへと最後に辿り着けるように仕組んでいるのです!
謎の関西弁キャラ➡︎ブライトロック➡︎藤井泉助
この順序で手札を切ることで必然的に声の主が“あのウマ娘”であると読者に示す。
そして、これはシンデレラグレイが持つ最高峰の切り札を読者自らに辿り着かせるという粋な計らいでもある。
巻頭カラー回に相応しい傑作であったと太鼓判を押させて頂きます。
それでは今回のプレゼンは以上となります。ご愛読いただき誠に感謝です。またの機会にお会いしましょう。

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