【シリーズ因子集結】ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉 感想

【シリーズ因子集結】ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉 感想 映画

作品評価【SSS+】。アニメ1〜3期の因子を受け継ぎ、紡がれた珠玉の物語を絶賛!馬主・調教師・厩務員が同じというポッケとフジキセキへの敬意に溢れる物語に涙。

おはようございます。
ブログ管理人であり、野良プレゼンターのあーさんと申します。

この記事を投稿する2025年5月24日。劇場版『ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉』が劇場公開されてから1周年となる記念すべき日なのはみなさんご存知でしょうか?

今回は1周年を祝してレビュー&プレゼンを実施していく所存。

つい先日、Blu-rayにて再鑑賞したのですが素晴らしい作品であると強く実感した次第。

なんとってもストーリーが脱帽ものだ!

ここまで素晴らしいストーリーであるとは1度目の鑑賞では気づかなった。

ウマ娘シリーズ及び競馬にまつわる知識を武装したからこそ作品の深みを理解できるようになったからこその評価かもしれないの間違いないが、レビューとは本来主観を反映させてするもの。なので、独断と偏見が混じることを恐れずに筆を取っていくとしよう。

本記事では極力無駄を省きながらレビュータイトルの魅力を読者の皆様へ伝えていこうかと思います。

それでは前置きはこれくらいにして本編へと参りましょう。

チャプター1はストーリーテーマの解説。
冒頭で述べたように本作はストーリーが最たる魅力である。

そのストーリーの中核を担っているテーマを私なりに分析したので解説していきましょう。

『新時代の扉』の物語を一言かつ抽象的に表現するならば

走る理由を見つける

この言葉に尽きるでしょう。


このテーマを一番帯びているのは間違いなく本作の主人公:ジャングルポケット。

映画冒頭にてフジキセキが走る姿を目の当たりにし、その姿に心動かされたポッケはフジキセキのように走りたいと心に抱く。

だが、ポッケ自身この時の感情を正しく認識できていたわけではなく、その感情をしっかり言語化できるまでの物語がこの映画であったと言える。

トレセン学園に入学後、ジュニア級で華々しくデビューし年末のGⅠレースで同世代最強格のアグネスタキオンと激突。

このタキオンとの激突が巡り巡ってポッケにフジキセキとのレースという機会を設け映画冒頭で抱いた自分の感情に向き合わせるに至る。

ポッケ・タキオン・フジキセキ。この3名だけでも成立するほど物語の骨子はしっかりしているが、そこにダンツフレームやマンハッタンカフェといった他のウマ娘が走る理由にも言及していくので本作はとてつもなく多層的でドラマチックな作劇が形成されているので末恐ろしい。

物語の中核となるテーマを解説し終えたところで、本作のストーリーラインがどんな流れであったか簡易的にスライド画像でまとめました。

大きく3パートに分割できると判断したので、スライドも3枚分で解説していきましょう。

まずパート1となる物語序盤は上記画像のような感じ。

本作において最重要となるポッケが走る理由を得るフジキセキとの運命の出会いを描く弥生賞とポッケの心に深くダメージを与えることとなくもう1人に運命の相手アグネスタキオンとの出会い&激突。そしてラスボスとなるテイエムオペラオーの貫禄を示す有マ記念。

序盤に3つの重要事項を配置しているのはお見事!

物語中盤はこんな感じ。

クラシック戦線上半期がメイン舞台ですね。
皐月賞と日本ダービーが大きく焦点を当てて描写されていました。皐月賞はタキオンの異質っぷりを示し、さらにそこからの引退宣言というコンボで物語が大きく混迷していく展開は天晴れ。

鑑賞する身として劇中のウマ娘同様の混乱を覚えてしまった。

そこからクラシック最高峰の舞台:日本ダービー。タキオン不在で盛り上がりに欠けるかと予想させておきながらポッケとダンツの鬼気迫る走りを見せられてはこちらも興奮を隠せないというのが本音ですね。

最終パートはこんな感じ。
クラシック後半がメイン舞台。この最終パートは物語序盤に配置した作品テーマの回収がミッション。

そのミッション達成のためにポッケが曇りまくる展開は見ていて辛いものがあるが、救いの手を差し伸べるフジキセキの姿が全てを癒し勇気をくれる。なのでポッケが追い込まれるほどカタルシスが増す以上、主人公が追い込まれる展開を歓迎するしかないのですよね。

そして、オペラオーとの最終決戦となるジャパンカップ。

ポッケとオペラオーの間に大した因縁はない。だが、タキオンと同様に格上に相手という意味でオペラオーほどの適任はいない。勝てるかわからない相手に挑むジャパンカップはまさしく本作が追求した「走る理由を見つける」というテーマ・ミッションを達成するのに相応しい舞台だ。


そして、ポッケが走る理由を見つける答えを見出すと共に、このレースを観客として観戦していたタキオンに影響を与える展開まで用意されては絶賛する以外の選択肢はない!

一応感想を述べ終えたが、ここがすごいと思った箇所をピックアップをしていこうと思います。

この記事はレビュー記事であると同時にプレゼン記事なので魅力について言及していかないわけにはいかない。

本作の魅力はたくさんあるが3つにまで厳選しましたので手短に済むかと。

本作のメインキャラクターは5名。
ポッケ・タキオン・フジキセキ・カフェ・ダンツ。

作品テーマは主人公だけが背負っても問題ないものだけど、本作はメイン級は全員それを背負い最後まで走り切った。

これは製作陣の敬意の表れでしょう。

競走馬をモデルとする『ウマ娘シリーズ』。本作に脇役など存在しない。全てのウマ娘が主人公級なのだと!

形式上の主人公ポジションに収まるキャラは1名かもしれないが、全てのウマ娘に主役となる資格とポテンシャルがあると宣言しているようで私は感服するのであった。

本作のメイン格となるウマ娘は5名だが、サブ的・カメオ出演的に登場するウマ娘の数は桁がおかしい。

40人近くのウマ娘がスクリーンデビューを飾っている。

素直に叫ばせて欲しい!

ありがとう!

、と。

可能な限りウマ娘シリーズを愛好するトレーナーにサービスを使用というプロフェッショナル精神に敬礼!

本作を語る上で欠かせないのがタナベトレーナーとフジキセキの関係性でしょう。

フジキセキの故障で前線を退いたタナベトレーナーがポッケのトレーナーとしてフジキセキと目指すはずであった舞台:日本ダービーに挑む物語は涙を誘発する。

レースとはトレーナーとウマ娘の二人三脚で挑むもの。今作はそこにフジキセキも加わって三人四脚でかつて果たせなかった頂きに挑戦していくのだ。

これは史実の競走馬フジキセキとジャングルポケットの馬主・調教師・担当厩務員が全くの同じ人物であるという事実のリスペクトでもある。

実際の競馬史においてもフジキセキの時に果たせなかったダービー制覇という夢を託されたジャングルポケットの武勇伝をウマ娘で再現するにあたり、タナベトレーナーとフジキセキを本作にメインに据えたのは英断であったと支持します!

ここがすごいを3つ述べたところで、もう一つ違う角度の褒めちぎりたいところがあります。

それはアニメシリーズから受けたであろう影響。

ウマ娘的には因子という表現が的確かな?

アニメシリーズはTVアニメ3期分・ショートアニメ・YouTubeで展開されたRTTTなど多岐に渡るが今回はTVアニメに絞って行きます。

記念すべきシリーズ第1作。全てはここから始まったと言っても過言ではないアニメ1期。

アニメ1期では1作目ということもあり、いろいろ手探りで制作されていた印象を受ける。後続するseason2と比較して良作止まりという見解を抱く方も多いだろうが、個人的に本作は偉大なる前例をいくつも残しているので軽視することは決してできない作品であると進言!

特に映画に影響を与えている要素として史実に存在しないIFレースを描写した功績は讃えるに値する。

競馬史に存在しない“もしも・・・”を描いたことで後続作品の自由度は格段に上昇したのは疑う余地がない。

この前例があるおかげで本作のフィナーレを飾ったアグネスタキオンの無期限休止宣言の撤廃が実現したのだから。

アニメ2期はアニメ史に残る傑作として呼声が高い。

それは最終回に至るまで紡がれたトウカイテイオーのドラマチックなストーリーラインの賜物であるが、それを支えたのはトウカイテイオー個人の力だけでないのはみなさんご存知のことでしょう。

マックイーン、ライス、ブルボン、ネイチャ、ターボ。

彼女らが筆頭候補だが、多くのキャラクターが物語を劇的にさせるメインエンジンとして作品に貢献しました。

アニメ2期が1期を超えることができた理由の一つは多層的なキャラクタードラマの賜物であったと私は考えます。

そして、それは映画にも受け継がれている。映画の方が尺が短くなり、当然描写できるキャラクター数にも限度がある。それでもメインキャラに前述した5名を据えたのはアニメ2期の大成功を受けてあると考えてしまう。

いろいろと賛否溢れるアニメ3期。
否定意見の大半はキタサンブラックの終盤での扱い。ピークアウトを迎えてもがく姿にファン=トレーナーの賛同を得られなかったことは記憶に新しい。

だが、ここでピークアウト問題を扱ったこと自体は決して無駄になっていないと進言させて頂こう。

ウマ娘は人間ではないが性質的にはアスリート。アスリートにはどうしたってピークとなる期間が存在する。故にウマ娘シリーズでもいつかは描かなくてはならない問題であったことは間違い無いでしょう。

結果的に見れば3期は2期に及ばないクオリティであったかもしれない。(私は3期も大好きです)

ですが、この3期で製作陣が挑戦したこと自体は無駄になっておらず、後続作品である劇場版に反省という形で反映されている。

劇場版で観客の心に深く刺さったこれらの作劇はアニメ3期があったからこその産物であると私は思えてならないのだ。

さて魅力をアウトプットし切ったのだが、まとめに入る前にもう少しお付き合い願います。

映画を見てこのシーンが心に焼き付いてしまったというところが3箇所あるのでお話しさせてください。

一番好きなのはここですね。

苦悩するポッケのために勝負服を纏って河川敷での模擬レースを行うフジキセキとポッケ。

フジキセキがGⅠに出走したのは史実では1度だけなので、2度目の勝負服着用という文脈にも熱いものを感じる。

そう。フジキセキにとってこの舞台はGⅠ級に値するという意味だ!

ポッケがこれを機会に「走る理由」を取り戻すのも、レース後にフジキセキに声をかけるタナベトレーナーの言葉も心に響いてくる。

どこを切り取ってもエモーショナルなレースですね。

2番目に紹介するのはこちら。夏合宿にてマクラについて熱弁するアヤベさん。

RTTTであれほどダークな一面を覗かせていたのに映画ではレースに出走する機会は0の代わりにとんでもないものを残していったアヤベさん。

出番は少ないのにインパクトはトップクラスでした。

さすがRTTTにてメイン級であったお人。

最後はこちら。
無期限休止宣言を撤回するアグネスタキオン。

映画のクライマックスを飾るジャパンカップにて声が届くはずもない長距離からポッケのメッセージを受け取ったタキオン。

研究者気質で賢さが抜きん出ているタキオンはその頭脳ゆえに自分の限界を推し量れてしまったのだと思う。だからこそ、皐月賞後に実質的な引退宣言をするに至る。

その頭脳を持って導き出された引退という解を本作の主人公ポッケが自らの走る姿勢で壊す。

この文脈だけでも熱いものを感じるが、そこにタキオンを演じる上坂すみれさんの素晴らしいお芝居と作画&演出班によるアニメーションで出力されたタキオンの走る姿。

これは何度見ても絶賛してしまうでしょう。

いかがだったでしょうか?

今回は劇場版『ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉』をレビュー&プレゼン致しました。

少しでも作品に興味を持っていただいたり、共感できる要素があれば嬉しく思います。

最後に改めてここが素晴らしいと感じたアメージングポイントを抜粋して締めとします。

メインキャラ5名が作品テーマを背負い走っているのは素晴らしい。作品を多層的にしてくれます。

トレーナー=ファンに対するサービス精神も天晴れでした。人間のサブキャラ含め50名近くも銀幕デビューしているのは恐ろしい。

そしてシリーズ初期から大切にしているトレーナーとウマ娘の絆をよりパワーアップさせてくれる形で物語を構成しているのはお見事!史実への敬意にも溢れていて褒めちぎるしか無いですね。

これだけ凄い作品を摂取させられたら、出てくる答えは高評価であったという答え。

2度目の鑑賞・Blu-rayでの視聴ということで少し評価をダウンさせているのですが、それでも最高クラスの評価になるのだから凄い作品ですよ全く。

それでは今回は以上となります。

このブログでは映画レビューや映画化に値する作品(例:ウマ娘シンデレラグレイ)の紹介を行なっております。他の記事に目を通したり、ご家族や友人に紹介やSNSで拡散していただけると励みになります。

ここまで読んでいただき誠にありがとうございました。またのご縁をお待ちしております。

実はレビュータイトルを取り扱うのは2度目だったりします。

ちょうど1年前に筆をとったのですよね。ブログ開設1月目の記事ということでクオリティはお察しですけどね(笑)。

この記事は自分自身にとって腕試し的側面があったことをここに白状します。

1年間、ブログと向き合い、プレゼンスタイルという武器を手に入れたらどの程度成長するのか実験してみたというわけ。

もし、この記事を読んでいるブロガー志望・ライター志望の方やプレゼン技術向上方法を探している方にはこの記事が何かしらの刺激になれば嬉しく思います。

ちなみに私にブロガー歴は2024年5月スタート。プレゼンスタイルは同年10月から。なのでプレゼン技術は半年間で身につけたものであると補足。

2025年10月に1年間でプレゼン技術がどのように進歩するのか実験してみたいと考えいたりするのでした。

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