【打ち切りも納得】アコライト 感想レビュー

アコライト 感想 ディズニープラス

初めてのスターウォーズ体験は小学6年生の頃に見た『スターウォーズEP3 シスの復讐』

おはようございます😄映画レビュアーのあーさんです。

今回はディズニープラスにて配信されているドラマ『アコライト』を吹替版で全8話を視聴完了しましたので、その感想記事となります。



私は同タイトルの打ち切り決定報道を受けてから全話完走したので、作品に対する期待感は控えめに見ていました。そして、全エピソードを見終えた感想としましては打ち切りになるのも納得すると言えば納得だが、この続きが見られないのは残念だな〜という複雑な心境に着地しました。

世間の評判ほど悪い作品ではないです。

ストーリー展開のぐだぐだ感や引き伸ばし感は確かに見逃せないレベルで作品の品質に悪影響を与えている。魅力的なキャラクターが乏しいのも事実で全体的に評価が悪い方向に傾くのも頷ける。

しかし、光る要素が少なからずあるのも事実。第5話を筆頭とするライトセーバーの殺陣。奥深い魅力があるキャラクター:カイミール。この2点に関しては高く評価するに値します。

そして、最終話のクリフハンガー的幕引き。SWファンならテンション高まる場面だったのは間違いなく、あのシーンを出しておきながらシーズン1で打ち切りというのはなんだか勿体無い。

前置きはこれくらいにして悪いところ・良いところをリストアップしていきましょう。スターウォーズと20年近く付き合いのある1人のファンとして想いをぶちまけていきます。

面白さ:星*5 ★★★★★☆☆☆☆☆

脚本に関してはまぁまぁ杜撰で粗雑です。

しかし、世間の風当たりほど悪い作品ではないと思います。

冒頭で述べた通り、ストーリー構成に大きな問題を抱えていて情報の開示タイミングを弄るだけで面白い作品に様変わりした可能性は感じます

主に第3話と第7話で描かれた過去の情報開示タイミングが下手くそすぎたのが悪い。

そこの調理の仕方を間違えていなければ打ち切りという結末は回避できたんじゃないのかな?


全体のストーリーラインとしては、ジェダイ黄金時代にシスと思わしきフォースの暗黒面の台頭を描く物語としての体裁は整っています。


しかし、終わってみれば「ジェダイ側が主役ではなく暗黒面側が主役なのね」と気づくのであって途中までは誰が主役なのかわかりづらいし、視聴者が誰に肩入れして見進めていけばいいのかわかりづらい不親切な作風であった点は厳しく評価を下さねばならない。

とにかく過去の出来事の開示が下手くそでどのキャラを応援すればいいのかわかりづらい作品でした。

物語の発端に位置する過去エピソードを分割したのは悪手だったし、序盤はジェダイサイドを中心に物語を進行していくのも第8話の結末とのギャップを招いていてチグハグ感は否めない。

もっと、シンプルでいいんだよ!スターウォーズに複雑なドラマラインは求めてないから!

とだけ申しておきましょう。

キャラクター:星*5 ★★★★★☆☆☆☆☆

そこまで魅力的なキャラクターはいませんでしたね。しかしカイミールだけは絶賛に値します!

カイミールだけは魅力的! 星*9 ★★★★★★★★★☆

この作品を好きになれるか否かはカイミールのことを好意的に捉えられるかどうかにかかっている!

そう言っても過言じゃないレベルでカイミールは異彩を放つキャラクターでした。

序盤はメイのアシスタント的キャラで登場し、中盤以降全く異なるキャラクター性を発揮して作品に見所を設けてくれた感謝すべきキャラです。

ネタバレになるのでここではそこまで言及するのは避けておきます。後半で詳細について触れます。

【ポリコレ要素について】そんなに気にしなくて良いじゃないか・・・。

この作品が打ち切りとなった要因の一つであるポリコレ要素について。

黒人女性が主演を務めていること。アジア出身の俳優がいることなど、昨今のディズニーの風潮をもろに受けたキャスティング。

これに関しては特別気にすることではない!
というのが、私の正直な意見。

むしろスターウォーズの世界観的に多種多様な人種がいる方が世界観にマッチしていると思うので私は好意的に捉えています。キャストの演技に不満もありませんし、脚本の出来栄えにキャストが関わっているわけでもないでしょうしね。


この作品の本質的問題は脚本の方にあるように思います。キャストに罪はない!

アクション・殺陣 星*12 ★★★★★★★★★★⭐️⭐️

アクションのクオリティは素晴らしいの一言に尽きます。


やはり第5話。そして第8話も良かった!

スピーディーで視覚的快感に優れるライトセーバ戦はいつだって心を虜にします。演者たちの殺陣の技量も絶賛に値するクオリティで達人同士のライトセーバー戦が久々に見れて満足度高い!

久々にといえば、PVでも印象深い多数のジェダイがライトセーバーを構えるシーン。新3部作以来のジェダイが軍勢として描かれているのは往年のファンとして懐かしさを感じざるを得ない!

新規スターウォーズファンへのおすすめ度 星*4 ★★★★☆☆☆☆☆☆

これから初めてスターウォーズを嗜もうとしている方にはおすすめしにくい作品ですね。

過去作の知識はそこまで不要なので割と新規でも問題なく視聴はできます。しかし、如何せん作品自体の品質に課題がある作品だし、打ち切り決定コースになってしまい続編に期待することもできないので優先的に視聴してほしいタイトルではない。

スターウォーズ初心者の方へのオススメ3選

もしこれからスターウォーズを観ようと検討されている方にお勧めするのはこちらの3タイトル。

  • マンダロリアン シーズン1
  • スターウォーズ EP7 フォースの覚醒
  • スターウォーズ EP1 ファントム・メナス

本当は全ての始まりエピソード4新たなる希望と言いたいけれど、映像的な古さもあってちょいと新規にお勧めしづらいところがある。

なのでCGを活用し始めたEP1。ディズニー傘下になって産声を上げたEP7。ディズニープラスで最もオススメできるスターウォーズ作品であるマンダロリアンのシーズン1辺りが無難なスタートライン。

特にマンダロリアンはイチオシ!後続のシーズン2・3も面白いし、近い将来映画化も決まっています。

感想

ここから先はネタバレを混えながら印象に残ったエピソードの感想を述べていきます。

第3話!テメェだけは許さねぇ💢

私は第3話だけは絶許です!絶対許さねぇです。

このエピソードで開示された主役双子の出生経緯。スターウォーズ的にアウトです。レッドカードです。だってアナキン・スカイウォーカー(父親不在の処女妊娠)のキャラクター的存在意義を奪ってしまうのですから。アナキンという選ばれし子の特異性をわざわざ公式が下げるようなものをお出ししてはいけない。

アナキンはやっぱりスターウォーズにおいて最も特別な存在なんです。

その特別性を揺るがす存在を簡単に出してはいけない‼️


それと、このエピソードだけ見るとメイが大戦犯に誤解できてしまう構造もいただけない!

第7話を見ればその誤解も解消されるのだけど、第7話までの道中メイのこと好きになれない自分がいたのでシリーズ構成の罪は重い。

第5話。文句なしの傑作アクション回

第5話の殺陣は凄まじい出来栄えです。

ザ・ストレンジャーの暴力的なまでの圧倒的強さの前に次々と若きジェダイが倒されていく。

これが見たかったと言わんばかりにアクションてんこ盛りで見応えのある殺陣の応酬がこの第5話に詰め込まれている。

無数の光刃がぶつかり合い、一太刀一太刀ごとにライトセーバー特有のサウンドが反響していく。

これだよ!これ!これこそスターウォーズの醍醐味だよ!

と、思わず心が反射的に感想を述べてしまうくらい第5話のライトセーバー戦は心躍る。

やはりこんもエピソードだけは手放しで絶賛に値する出来栄えです。

第7話!ストーリーがぐだぐだになった元凶

第7話は割と戦犯筆頭エピソードだと個人的に睨んでいます。

このエピソードで開示された情報が悪いというより、最終話直前で解禁される情報ではないと思えてならない。

今まで散々引っ張ってきたマスターソルらの罪。蓋を開いてみればそこまで必死に隠すことだったのかとがっかりする内容。オーシャやメイの母君の命を奪ってしまった罪悪感は決して無視できるほど小さいものではないでしょうが、マスターソルはジェダイで命を奪った相手は魔女。そこまで機にすることなのかな?と思ってしまう。得体の知れない魔女が緊張感のあるシチュエーションで何かを仕掛けようとしていた。それに対してマスターソルは反射的にライトセーバーを振るってしまった。それだけのように思うのですよね。

これから弟子にするオーシャの母親だからといえば気にする気持ちもわからんくもないけれど。


このエピソードで明らかになったことは第3話のタイミングで視聴者にとっとと教えてしまえば良かったと思います。引っ張った割にインパクトに欠けるし、第3話だけの情報だとメイが戦犯に見えて仕方ないので。

第8話のラストシーンについて

シリーズファン全員が思わず反応してしまったのではないかと憶測がよぎるラストシーンについて。



そう、マスターヨーダです。

あの緑の小さなジェダイマスター(800歳くらいなのかな?)が後ろ姿だけ登場です。

くっ、やっぱりその姿を見ただけで興奮を抑えられない自分がいる。

続きがあるなら見せてくれ。シーズン2やってくれと思ってしまう。でもないんだよな〜・・・。


アコライト配信前にヨーダの登板はないと公式サイドの人間から明言されていたので正直期待していなかったのですが、まさかガチで出てくるとは。肉体的に若いヨーダがどんな活躍をするのか気になるじゃないかっ!

本作品のMVP:カイミールについて

さて、ネタバレ全開でカイミールについて語らせてもらいます。

中盤でメイに置いてけぼりにされてもう出番ないのかな〜とか思っていたらザ・ストレンジャーのマスクの下から顔を表したカイミール。

正直、びっくりした。まさかお前だったとは・・・。

それまでの頼りなさそうな雰囲気は微塵もなく、赤いライトセーバーを握る鍛え抜かれた両腕が男の色気を隠しきれておらずまぁセクシーなんですわ。

腕だけでセクシーだと思わせるとは、恐ろしい男です。


彼のセクシーショットは第6話にも登場し一糸纏わぬ裸体を披露してくれます。もちろん大事な男の象徴は見えないですけど、後ろ姿だけで色気が漂っているんですよ!


彼のセクシーな一面についてはこれくらいにして、第5話で圧倒的武力を見せつけたカイミールが第6話ではオーシャと会話をする。この時のカイミールにはどこか優しさのようなものが滲み出ていて師匠=マスターとしてオーシャと接しているのがわかります。決して演技でオーシャを油断させようと企んでいるわけではないのもわかりますし、第5話でジェダイを惨殺した男とは思えない温かみのようなものを滲ませるんですよね。


第5話で彼がアコライト=侍者を欲していると言っていましたが、その言葉に嘘偽りはなくカイミールも孤独ではなく誰かとの強い繋がりを欲している1人の男なんだと第6話以降の彼の言動が物語っている。

第8話冒頭でフォースと向き合うオーシャを救おうとした姿がこれまた魅力的。

序盤のエピソードではメイのアシスタントみたいな頼りのない男だったのに、中盤で圧倒的武力を持つ暗黒面の男ザ・ストレンジャーであると明かされ、物騒な男というイメージを強く焼き付ける。そこからさらに残虐性が明らかになっていくかと思いきやクローズアップされていくのは彼の内になる優しさ。

ここに関しては見せる順番が上手い!

頼りない男→野蛮な男→優しい男

こんな順番でキャラクター性を紹介されたら好きになるしかないじゃぁないかっ!

また、基本1本のライトセーバーを状況に応じて小太刀と太刀に分割する戦闘スタイルも厨二心をくすぐるし、あのマスクの厳ついデザインも男心に突き刺さるグッドデザインなんですよね。

しかも過去には信じていた人に裏切られた心の傷を持っている。

あらゆる角度から見て、魅力満載。

だからこそ、出番がこれきりで終わってしまう可能性濃厚なのが悲しい😢

終わりに

今回はディズニープラスにて配信されているドラマ『アコライト』をレビューしました。

世間の風当たりはともかく20年以上スターウォーズを愛している一ファンとして感想を綴りました。

そこまで悪い作品ではないと思っています。個人的にはディズニープラスで配信されているドラマ『オビ=ワン・ケノービ』の方がタブーを犯しているように思えて評価が低い。アコライトの方が好きになれる要素があったので割と好意的に見ています。(私はオビ=ワンが大好きだからドラマでの扱いに納得いかないところが大きい)

ダメなところはダメなんですけどね。(特に第3話)

良いところもあるのでそこはちゃんと褒めます。カイミールは良いキャラです。なんとかして彼に出番を恵んでほしい限り。


スターウォーズのドラマ群だとマンダロリアンは飛び抜けていて、次点でアソーカが面白い。キャシアン・アンドーも最終話はかなり面白くシーズン2以降に大きく期待できそうではある。アコライトはその次辺りですね。ボバフェットとどっこいどっこいな位置付けです。

来る2024年12月には新作ドラマ『スケルトンクルー』が控えていますが、期待半分不安半分で構えておいた方が良いですかね。配信スタートしたらレビューする予定です。

ジュード・ロウの吹き替え声優は誰になるのかな?オビ=ワンと被るけど森川智之さん?

それでは今回はこれにて。

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