おはようございます😊ブログ管理人のあーさんです。
今回は2024年7月24日公開の映画『デッドプール&ウルヴァリン』を吹き替え版で鑑賞してきましたので。その感想記事となります。
率直な感想を申しますと、
面白かったけど、いまひとつ盛り上がれなかった自分がいるの事実・・・
という感じでしょうか。良かった点は多々あります。しかし、ヒーロー映画として、またはMCUのタイムラインの一枠として考えると、これって必要なの?今後に繋がるの?と疑問符を投げかける自分がいます。
自分の中で感情が渦巻き賛否両論を唱えている状態と言えば良いでしょうか。現在ブログを執筆している自分は映画鑑賞後3時間程度の状態で感情の整理が追いついていないのも事実です。こういったものは時間の経過とともに評価を変化し賛否どちらかに落ち着くのもですが、見た直後のありのままの感情というのもそれはそれで価値のあるものだと考えます。
ということで、今回は上手く文章がまとまらないことを承知の上で思いのまま良かった点や悪かった点を書き綴っていこうかと思います。
なお、ネタバレありと進みますのでご承知のほどよろしくお願いします。
良かった点
とりあえず箇条書きで良かったところをリストアップしていっちゃいましょう。
- ディズニーでも貫かれたR15指定の血飛沫舞うバイオレンスアクション
- 『ローガン』に対する敬意
- 第4の壁を破りまくって観客に話しかけるデッドプールの安心感
- アベンジャーズの面接を受けるウェイド
- 面接相手はハッピー・ホーガン。予告未公開ののサプライズ登場だ!
- デッドプール2から多くのキャラクターが続投
- (なんと一番目立っていたのは、ただの一般人ピーター)
- 様々なマルチバース出身のローガンが見れるとは
- 原作準拠サイズのローガン。ようやく会えたね
- 次期ローガンはヘンリー・カヴィルで決まり?
- おかえりヒュー・ジャックマン!原作準拠のイエロースーツのウルヴァリンもカッコ良かった!!
- サプライズゲスト多数確認!20世紀FOX時代の黒歴史まで活用するとは
- ファンタスティックフォーからあの炎の男が出演(中の人ネタはずるいぞ!!)
- アザゼルじゃないか!?
- エレクトラって誰だ!?
- ブレイドだ!?外見だけは知っているブレイドだ!?
- ガンビットだとっ!?映画化企画が頓挫し続けたガンビットがまさかの銀幕デビュー
- 『ローガン』の大いなる遺産X-23だ!
- ハンターB-15だ!ロキ シーズン1&2を見ていて良かった
- 非正統派なヒーローのデッドプール&ウルヴァリンのガチンコバトル
- ウルヴァリンのファイティングスタイルが野生味溢れていて素敵
- スキンヘッドでも美しいヴィラン、カサンドラ・ノヴァ
全般的に見てキャラクターの扱いは素晴らしかったと太鼓判を押します。
リストアップした良い点を全て取り上げるとボリュームが半端ないことになるので一部を深掘りしていきます。
『ローガン』に対する敬意
2017年の公開作『ローガン』に対して本作は敬意を払っていたように感じます。
ヒュー・ジャックマンがローガン役を引退表明した作品でもあり、作中の老いぼれたローガンとヒュー・ジャックマン最後の作品とが重なって有終の美を飾った本作を汚すことなくデッドプール&ウルヴァリンは走り抜けたと断言します。
デッドプール&ウルヴァリンはローガンの死によって物語の幕が明けたといっても過言ではなく、ウェイドがいるアースの最重要人物(アンカー)がローガンであり、彼の死が2029年(映画『ローガン』の作中時代設定)に起きたことでウェイドの世界の崩壊が緩やかに始まる。そんな世界からTVA上層部から特別視されたウェイドがただ1人世界の崩壊から免れるスカウトを受けるところがこの作品の発端。
ウェイドは愛する友人がいる世界の崩壊を受け入れることはできず、TVAのスカウトを拒絶しTVAの端末をパクって、ローガンの墓を開けて自分の時間軸のローガンが実は生きているのではないかという希望に賭けますが、墓をあばいて見つけたのはアダマンチウム製の人骨=ローガンの亡骸でした。
このシーンは解釈が分かれると思います。ローガンの墓を荒らすシーンでもありますから不快感を抱くファンが少なからずいることと察します。しかしデッドプールのキャラクター性を考えると墓を掘って遺体を掘り起こすというのは彼の人物像的に整合性があります。そして、遺体が本当にローガンの死を確定づけるものとなったので、これ以上不朽の名作『ローガン』を汚す恐れもなくなったので、私はこの一連のシーンは必要不可欠なものだと感じました。
『ローガン』で起きたローガンの死を覆すことなく物語を進めていく。むしろ、ローガンの最後を最大級の起爆剤として物語の推進力としていくという制作サイドの意思が感じ取れて、この墓を暴くシーンは良かったと思っています。
サプライズゲスト多数確認!20世紀FOX時代の黒歴史まで活用するとは
映画公開前から多数ゲスト解禁情報が公式から提供されたことで良くも悪くも話題になっていましたが、実際に劇場に足を運んでみると想像以上の顔ぶれが揃っていて開いた口が閉じなくなってしまった。
- ファンタスティックフォーからあの炎の男が出演
- 中の人ネタ=クリス・エヴァンスはずるいぞ!!顔だけだとキャプテン・アメリカと勘違いしてしまうだろっ
- 例のセリフを言うと期待させておいて、「発火!」といった瞬間の正体が判明するシーンが最高だったな
- アザゼルじゃないか!?
- 『X-MENファーストジェネレーション』にのみ登場した赤い肌のテレポーターのことだよ
- エレクトラって誰だ!?
- 調べたらベンアフレック版『デアデビル』のヒロインという衝撃の事実
- ブレイドだ!?外見だけは知っているブレイドだ!?
- 既にMCU版のリメイク決まっているのに過去のブレイドをここで出すのか
- ガンビットだとっ!?映画化企画が頓挫し続けたガンビットがまさかの銀幕デビュー
- チャニング・テイタムにトラウマを与えた企画頓挫が報われる日が来るとは思わんよ!
- ていうかガンビットの企画頓挫を知らない人の方が多数だろっ!
- 劇中でも企画頓挫を自虐的に発していると思われるセリフが多い!
- 『ローガン』の大いなる遺産X-23だ!
- 2017年の公開作だから7年ぶりのローラだ!大人になってるな〜
- あの眼鏡を取り出し着用するシーンに心が震えた!
- ハンターB-15だ!ロキ シーズン1&2を見ていて良かった
- ロキ シーズン2後の彼女の活躍が見れるとは思わなかったよ!
やはり最大級のインパクトを与えたのはガンビットですね!彼の企画頓挫話は一部で有名で私も知識を有していたけれど、こんな場所でその知識が役に立つとは思わなかった。吹き替え版でも訛りがすごくてなんていっているかわからないのがツボです!声優さんって凄い!!!全力で耳を傾けると日本語をちゃんと話しているんだけど、集中力を少し抑えるとなんていっているかわからず外国語を話しているように聞こえるんだもの。
ガンビットの企画が出たのが2010年代中盤辺りだったかな?デッドプールと同時期に企画されてなんやかんやあってお蔵入りとなって20世紀FOX的には黒歴史になっていたはずなのにそれが日の目を見ることになるとは驚愕。
悪かった点
キャラクターの扱い、サプライズゲストの投入は素晴らしかったですが物語に関してはいささか荒いというかMCUのタイムラインに必要な一石だったのか疑問に感じました。その他にも気になる点もあるのでこちらも箇条書きでリストアップしていきましょう。
- デッドプールVSウルヴァリン。不死身同士のバトルは派手だが決着がつかない泥試合にも見える
- カサンドラの末路はあれで良かったのか?途中までは憎めない奴だったのに勿体無い
- デッドプール軍団との対決は必要だったのか?なくても成立する物語だったぞ
- デッドプールが今後のMCUに与える影響力が全く見えない・分からない
- MCU版X-MENは結局どうするの?
こちらも一部を深掘りしていくとしましょう。
不死身同士のバトルは終わりのない泥試合だよな〜
本作品ではデッドプールVSウルヴァリンが2回。デッドプール&ウルヴァリンVSデッドプール軍団のバトルが1回。合計3回戦も不死身同士のバトルがあります。
そのバトル全て手を替え品を替え異なるテイストのバトルに仕上がっていたことは拍手できます。しかし、やはりバトルの結末に関してはどれも行き着く果ては同じもの。どのバトルも勝者はいない。バトルの中身も大事ですが行き着くゴールが決まっているというのは観客的には感情がときめかなくなるものです。
デッドプールとウルヴァリンの対決に勝者を出すことはできなくても、デッドプール軍団には何かしらの形でウェイドとローガンの白星を用意して欲しかった。デッドプール軍団を結果的に鎮圧したのがピーターというのは予想外でしたし、ピーターがあのスーツで登場する伏線もちゃんと晴れていたのですが、今回の作劇的に身体的バトルで直接ウェイドとローガンが勝利を収めた相手が不在になってしまったのが心残りなんですよね。
カサンドラを倒したのも変則的なやり方で、あのクライマックスは勝負の勝ち負けよりもウェイドとローガンの間にできていた奇妙な友情にフォーカスされていたので今回の物語の中でウェイドとローガンで強敵を倒したという感覚を観客の立場からすると懐きにくい。ウェイドはオープニングでTVAソルジャーを倒しまくっているからまだしもローガンは目立った白星ないんじゃないかな?(一瞬で決着がついた因縁の兄弟対決があったか・・・)
MCU版X-MENは結局どうするの?どうなるの?
今回登場したデッドプールの所属世界はアース10005だったかな?大体そんな数字だったはず。
対してMCUの本筋の舞台はアース616。両者の世界は全く異なるタイムラインの模様。今後のX-MENシリーズをMCUでどのように展開していくのか本作で判明するかと期待していたのですが、特に分からないまま終わってしまった。マーベルお約束のエンドクレジット映像でも今後の布石は投げられなかったので全く分からない。
アース616には既に『ミズ・マーベル』でミュータントと思われる遺伝子の突然変異についての描写が確認されています。このことからアース616でミュータントを展開していくということなのか。それともマルチバース設定を活用して別のアースでX-MENを展開していくのか読めないのだよな〜。
今回のデッドプール&ウルヴァリンの世界を中心にX-MENをやっていくにはデッドプールの過去作が足を引っ張っていくようにも思えるし、どうせやるなら心機一転全く異なるX-MENを見たい。
今回のウェイドのタイムトラベルで多数の世界でローガンがいることは確認できたのでマルチバース設定を活用して別のアースでX-MENを展開していくのが妥当かな。
実際これからデッドプールがMCUに再登場するのかどうかも明言されていないので何が起きてもおかしくない状況になっている。MCUといえば今後が気になるような布石を映画に仕込むことに定評があるのに今回はそれをしなかったことには今後の見通し・スケジュールの明言を避けているような姿勢が伺えて残念に思ってしまいます。
終わりに
今回は『デッドプール&ウルヴァリン』を観た率直な感想を記事としました。
なんやかんやいっても楽しかったのは間違い無いです。友人と見に行ったのですが、見終えた後話題に事欠かない作品だったので、お祭り映画として太鼓判を押します。
よく言えば勢い任せの映画。悪く言えば無計画っぽく見えてしまう映画。
一つの世界の崩壊を防ぐというヒーローらしい結果を迎えますが、MCUのメイン舞台アース616とは無縁のお話で、現在のMCUが抱える**方向性**という課題を解決してくれる映画にはなっていなかった点は残念でした。むしろ、マルチバースの複雑さを思い知らされる映画と言って良いかも。
2000年代初頭から続く『X-MEN』並びに『ファンタスティック・フォー』や『ブレイド』、『デアデビル』、企画頓挫でお蔵入りした映画『ガンビット』まで作品に在中させる懐の深さは天晴れ。20世紀FOX時代の遺産を掘り起こし甦らせる奇跡を実現したのは賞賛に値すると思います。
ある意味総決算映画でしたね。今回の映画で20世紀FOX時代としっかりけじめをつけたので今後のMCUでは思う存分ディズニー+マーベル印のミュータントが見れるのかもしれません。
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