【特撮レビュー】ウルトラマンアーク 第6話「明けぼの荘へようこそ」感想

ウルトラマンアーク 6話 ウルトラマン

おはようございます😊ブログ管理人のあーさんです。

今回はウルトラマンアーク 第6話「明けぼの荘へようこそ」を視聴しましたのでその感想を綴っていこうかと思います。

石堂さんメイン回となった第6話。

第5話までとは一味違う切れ味鋭い眼光を終始放つ石堂さんの顔つきが印象深いエピソード。宇宙人関連でのシビアな対応を迫られる「地球防衛隊・宇宙科学局」としての側面が色濃く映されていましたね。

石堂さんがエピソードラストに放った想像力が足りなかったのは自分だったという趣旨の発言が胸に響きます。想像力をテーマに扱う作品でその未熟さを認める人物の描写をするとは恐ろしい。想像力豊かな人物だけでなく想像力が足りない人物の描写も欠かさないというのは作品の姿勢として大変素晴らしい。いい側面だけを描写するとどうしても薄っぺらい作品になりかねませんからね。


前置きはこれくらいにして本格的なレビューと参りましょう。

『ウルトラマンアーク』は特撮ヒーロー番組。作品の性質上、毎回戦闘というメインディッシュが不可欠となる。そのため、ウルトラマンアークが掲げるメインテーマとなる想像力が真骨頂を発揮する場所もメインディッシュたる特撮バトルパートに比重が置かれる。

しかし、今回のエピソードで想像力が重要視されたのは戦闘パートではなく不法滞在している宇宙人クロコ星人の是非。

クロコ星人の置かれている現状を追求する前に経験則から危険視する石堂さん。

対して、クロコ星人の人柄から想像力を発揮して信じようとするユウマ。

どちらが正しいという話しではない。どちらの言い分にも耳を傾ける必要がある。石堂さんは実際に不用意に信じて同僚も救えなかった経験があるのだろうし、ユウマの言い分も決して間違っていると言い切れる内容ではない。

とても難しいシチュエーション。

エピソードのオチとしてクロコ星人は本当にいい人で、ユウマの想像力がクロコ星人の窮地を引いてはあけぼの荘の命運を分ける結果の繋がる。


このエピソードで重要なのは石堂さんが自分に想像力が足りていなかったと認めることだと思います。
誰かに指摘されるわけでもなく自分自身で自らの至らなさを反省する姿勢をとることができる。石堂さんはこれからもどんどん成長していくことが期待できますね。想像力あふれるユウマらSKIPとの接点がどのような形で石堂さんに変化をもたらすか今から最終回の彼が楽しみです。

今回ウルトラマンアークとマッチアップするのは第1話にとも登場した怪獣シャゴン。第1話の時は宇宙寄生生物 ウーズの宿主にされ本来の生態系とは異なる動きを見せていたので今回の第6話でシャゴンの本当の恐ろしさが披露されることとなりましたね。

個ではなく集団で獲物をシェアする習性。あけぼの壮にいるメンバーを捕食するために次々と複数のシャゴンが集まってくるのは流石のウルトラマンアークでも苦戦は必死。一体目をお得意のバリア殺法で瞬殺するも2体目3体目と次々と現れるので見ているこちらも手に汗握る展開。

クロコ星人沼さんの決死の突撃がなければあけぼの荘の面々もタダでは済まなかったことでしょう。最悪帰らぬ人が出現していてもおかしくなかった。単騎では既に撃破済みの敵を見せ方を変えて再登場させて強敵として演出するのは上手い!しかも最初のバトルは本来のシャゴンとは異なる特殊な個体と言っても過言ではないので、ただの再登場怪獣に留まらない魅力が詰まっていたと思います。

やはりこの方の見事な芝居も評価しておかなければなりません。本職は芸人のアキラ100%さん。特撮的には仮面ライダーゼロワンの映画『劇場版 仮面ライダーゼロワン REAL×TIME』でも天津垓との1000%VS100%でも見事な芝居を披露していたことは記憶に新しい。

ご本人のパブリックイメージとなる優しくて柔和な印象も相まって今回演じられているクロコ星人=沼さんを怪しいけど悪人には見えないという絶妙なラインで表現されていらして作品の中核を担うゲスト宇宙人としてお見事でした。

アキラ100%さんの表情芝居がいいですよね!セリフではなく表情でキャラクターの心理状況を視聴者に伝えるのが抜群に上手い。クロコ星人の役どころは石堂さんに怪しまれつつもユウマと視聴者には善人だと思わせる説得力が必要不可欠。ぽっと出のゲストキャラで特撮ドラマ番組の尺30分弱でこれを体現するには役者の演技力か脚本の説明力でどうにかするしかないけど脚本の説明=ナレーション等で済ませると味気ない作品に仕上がってしまう。

この難しい役所を見事に演じ切ったアキラ100%さんには拍手を送りたい!

やはり武居監督の担当エピソードはドラマが光ります。そのドラマ描写を底支えする役者の芝居こそ生命線なのでナイスキャスティングと絶賛させていただきます。

終わりに

今回はウルトラマンアーク 第6話「明けぼの荘へようこそ」のレビューをしました。

武居監督の持ち味たる味わい深いドラマパートの魅力が濃縮された名エピソードでしたね。あけぼの荘の面々を演じる役者陣の水準の高さがあってこそドラマがいい味出していたので監督及びゲスト俳優の方々に深く感謝したいと思います。

次回は特別総集編とのこと。
しかし、油断できない。さらっと伏線とか重要情報をお出ししてくるの要チェックです。

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