【傑作!】王道と新風のハイブリッドホラー爆誕!『エイリアン ロムルス』 感想レビュー

エイリアン ロムルス 映画

好きなホラー映画は『ドントブリーズ』。(盲目のおじさんが実は・・・というホラー映画だよ)

おはようございます😄映画レビュアーのあーさんです。

今回は2024年9月6日より劇場公開されたホラー映画『エイリアン ロムルス』を鑑賞して参りましたので、その感想記事となります。(因みに同日に『夏目アラタの結婚』という映画を鑑賞するというヘビィースケジュールを敢行してしまい脳がへとへとでもあります


めちゃくちゃ面白くて度肝抜かれた!


これが率直な私の感想となります。

ということで、今回は絶賛寄りの記事となりました。宇宙船という閉塞的空間を活用したシチュエーションホラーとしての王道的面白さを受け継ぎつつ、新たなる要素(第3勢力・アンドロイド・トラウマ級のラスボス)を加味して新風も巻き起こしていて「こりゃ絶賛するしかないな〜」と唸らせた傑作をレビューして参りましょう。

私は過去作知らないのですが、ひょっとすると今作はシリーズ最高傑作なのでは?と疑いたくなるクオリティに仕上がっています。


前半はネタバレ要素をオミットした評価を、後半は具体的な本編の内容について触れていきます。後編ではネタバレ要素を含みますが重要事項は伏せていきます。

この映画で味わえる衝撃はネタバレを回避してこそ辿り着けます。映画未視聴の方は目を通すのは前半と目次だけに留めておくことをオススメします。映画見たよ〜という方は後半戦も覗いてくれてOKでーす👌

それではいきましょう!


面白さ:星*8 ★★★★★★★★☆☆

まずは物語の面白さについて。こちらは高評価の星*8。

伝統的かつ王道的なホラー映画の面白さと今回の物語から追加された新たなる要素【3つ巴】がエイリアンというIPに革命を起こしていました。

これは凄いと、唸るしかない!

しかしよくわからないシーンもあったので少し評価ダウンして星*8。
過去作を履修しておけばわかるのかな?

ホラーレベル:星*9 ★★★★★★★★★☆

ホラー映画ということでホラーレベルも評価していきましょう。総合評価として星*9で。
序盤・中盤・終盤というフェーズごとにホラーのクオリティが異なるので個別にもジャッジします。3つの合計を3で割ると9という答えになります。

序盤:星*0  ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

序盤はまだ宇宙船に突入していない&突入して間もないのでまだエイリアンとのバトルロワイヤルが勃発していません。そうなると当然ホラー要素はないのでここは星*0。

中盤:星*7 ★★★★★★★☆☆☆

中盤からエイリアンとのバトルが始動します。ここから本格的にホラー映画としての真骨頂が発揮されていきます。ホラーという観点においてはそこまで目新しい要素はないですが、王道的で伝統的でいつ見ても色褪せない良さがあるのも事実。星*7という評価が妥当かな。


終盤:星*11 ★★★★★★★★★★⭐️

今回度肝を抜かれた終盤でのラスボスとのバトル。この対戦相手の見た目といいパワーといいトラウマ級に怖い・恐ろしいです。ネタバレにならない程度にコメントすると希望の象徴的存在が絶望に変化して襲いかかってくるという表現になるでしょうか。

この最終決戦の恐怖具合は計り知れなかったので限界突破の星*11で!

キャラクター:星*7 ★★★★★★★☆☆☆

本作品の主要登場人物は全員で7名。なお、エイリアンは除外しています。エイリアンは無数に登場しますからカウントしても・・・ということで。

主要登場人物全員魅力的です。彼らが魅力的なので観客としては生き残って欲しいという気持ちを抱きながら鑑賞することができます。

特に勇気と兄弟愛を持つ主人公のレインとレインの弟であるアンドロイドのアンディーが非常に魅力的です。

吹替キャスティングについて 内田雄馬の演じ分けが凄い!

本作のMVPと言える活躍をしたアンディー。そのアンディーの吹き替えを担当していたのは線の細いイケメンボイスが魅力的な内田雄馬くん。

しかし、アンディーの声だけ聞いていると内田くんのイメージが全く湧いてきません。それだけ普段耳にしている彼の声色とは異なる声で吹替したということで、彼の引き出しの多さに脱帽です。

声色だけでなくアンディーは序盤と中盤で異なる演技が求められるキャラクターでもあり、それを見事に演じ分けている点も膝を打ちたくなる魅力を感じました。

音響:星*8 ★★★★★★★★☆☆

宇宙空間にいるという没入感を観客に届けてくれる音響効果が良いです。BGMをカットして宇宙服を着用している人間独特の呼吸音が耳に届く時、観客である我々も宇宙という恐ろしい空間にいると錯覚させてくれる感覚を味わえます。

アクション(殺陣):星*7 ★★★★★★★☆☆☆

アクションの品質について、ハリウッドの一線級と呼ぶに相応しいクオリティはございます。しかしそこまで目新しいアクションがあるわけではないです。これに関しては登場人物の身体能力を考えると当然ですし、かっこいい刺激的なカメラワークをしてもホラー要素の邪魔になりかねないのでそこまでこだわる必要のない部分とも思えます。

無難な評価で星*7。

新規歓迎性:星8 ★★★★★★★★☆☆ 「過去作知らなくてもOK」

過去作については知らなくても全然問題ありません。何を隠そう私自身過去作を全く知らずに見にいきましたが、十分に満喫する映画体験ができたと断言できます。

シリーズファンへのサービス:星*? 

すみません😞

私は過去作知らないのでシリーズファンにとってどのようなサービス要素があるのかジャッジできません。よろしければコメント欄などにシリーズファンの方の意見を残してもらえたら嬉しく思います。


感想詳細(⚠️ネタバレ含む)

ここからはネタバレ要素を含んだ感想を述べていきます。

超高評価ポイント!実は三つ巴の構造

今作の注目すべき点、それは人間VSエイリアンという単純な構図ではなく第3勢力であるアンドロイド:ルークが味方であり妨害役として存在すること。

彼の存在がエイリアンとのバトルとは異なる緊張感を与えてくれます。

ルークと同じアンドロイドであるアンディーは彼の側につくのか否か等、仲間が団結できないまま物語が進行していくのは最高のスパイスとして物語の味わいを深めています。

兄弟愛を貫くレイン

主人公レインの魅力。彼女はアンディーのことを弟と呼んでいます。しかしアンディーはアンドロイドで血のつながりはない。しかも彼らの目的地である惑星にはアンドロイドを持ち込んではならないルールがあるのでどのみちアンディーとは離れ離れになる運命が待っている。

それでもレインはエイリアンに襲われるリスクが高い状況でもアンディーのことを見捨てる行為をしなかった。

彼女の人徳に心打たれてしまいます。

伏線の撒き方が巧み アンディーの親父ギャグが希望に変わる瞬間

この作品で二番目に「もうダメだー😩」と思えるシーンで、レインとアンディーが最後のひとときを過ごそうと普段通りの会話をします。

それは映画冒頭で2人がやりとりしていたアンディーの親父ギャグをレインが聴くという他愛のないやりとり。

 しかし、これが希望へと転じる。

アンディーの親父ギャグから重力を切り替えるというヒントを得たレインは重力をOFFにして無重力空間にする。それによりエイリアンを打ち抜き酸性の血液を下へ落とすリスクを回避することに成功する。

このシーンは絶望から希望へと転じる流れが美しいです。

恐怖演出をアシスト&妨害? 度々明示される数字について

この作品では度々数字が明示される場面が登場します。重力がONとOFFを繰り返す時間。ロムルスが小惑星帯に衝突するまでの時刻やロムルスに保管されていたエイリアンの数、アンディがアップデートされて再起動するのにかかる分数、中盤で入手する銃の残弾数など。

 これらの数字は恐怖演出をアシストしているようにも感じるし逆に妨害しているようにも感じられます。

 数字が示されることでタイムリミットやカウントダウンの効果がありそれが心理的プレッシャーをもたらしてくれるので恐怖をアシストする。

 ただあまりに何度も数字を明言されるので親切すぎる丁寧すぎると感じてしまった。観客に対して親切に説明してしまうということが監督からの優しさのように感じられて恐怖心が和らいでしまったんですよね。

最終決戦の圧倒的恐怖&セクシーなレイン

ロムルスを脱出し、アンドロイド:ルークに別れの言葉を告げるというある意味エイリアン以上に主人公からヘイトを集めていた敵役と決着がつきカタルシス爽快感あふれる場面。

これが終わった後に真のラスボスが姿を現す。

 ここはネタバレを回避するために詳細は伏せます。その真のラスボスがどのような外見をしてどのように誕生するのかは是非本編で味わってほしい。



 話を戻します。

 このラスボスとの決戦が間違いなく今作で最大級の恐怖を味わえるシークエンスです。主人公側の絶望感が底なしです。仲間も装備も不十分。環境のみが武器と言える状況で主人公レインはラスボスと決戦に臨まなければならない。

 観客の心理は彼女とシンクロし恐怖心が心を支配していく。それでも彼女が諦めずに立ち向かう姿に心打たれて恐怖心だけではなく彼女を応援しようという気持ちが湧いてくる。一体どうやってレインがラスボスと立ち向かうのか、どちらが勝者となるのかは本編でお確かめください。

【余談】サービスシーンでもあり、恐怖を底上げする無防備なレインの服装

最終決戦前に冷凍カプセルに入るために肌着同然の姿となっているレインの姿が確認できます。下着姿ではないのでそこまで露出は多くないです。しかしここまで肌色成分控えめだった本作では最も露出が増える場面であり、彼女の健康的な四肢がとてもセクシーで魅力的です。ちょっとしたサービスシーンのように感じました。

最もこの服装は超軽装(寝巻き同然のTシャツと短パン)なのでその後の最終決戦の絶望感に良い味をくれるからサービスシーン以上の付加価値もあります。

よくわからなった所:アンディーの機能不全について

今作で唯一謎に思えたシーンについて、青い光が足元に立ち込める空間でアンディーは謎の機能不全を起こします。これがどうして起きたのかよくわかりませんでした。

ちゃんと見ていたはずなんだけどな〜🤔

私が見逃しただけかもしれませんが、このシーンだけは不可解だったので説明をちゃんとして欲しかったな〜。

終わりに

今回は映画『エイリアン ロムルス』の吹替版をレビューしました。

ディズニー傘下となった20世紀スタジオでも肝が冷えるような素晴らしいホラー映画に仕上がっていました。

不満点を見つけることが困難な傑作です!

私は実はホラー映画は苦手な性分なのですけど、その苦手というフィルター越しに見ても面白いと唸ってしまった作品です。(特に👻心霊系のホラーが苦手です)

劇場のスクリーンで、世の中の情報をシャットダウンして、目の前の大画面から迫り来る恐怖とそれに立ち向かう主人公らの勇姿。見応え抜群です!

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