【史実と比較】ウマ娘シンデレラグレイ 第1章:中央編入編 まとめ

ウマ娘 シンデレラグレイ 第1章 COMIC

今回はまとめ記事となります。

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上記記事で触れたウマ娘シンデレラグレイの第1章「中央編入編」を総括していくという趣旨の記事となります。

地方カサマツから中央へ移籍したオグリキャップがとある“課題”と向き合う物語。それが中央編入編。
コミックス3巻と4巻の序盤あたりが該当します。

非常に胸が熱くなる作劇のオンパレードで私も一読者として思う存分楽しむことができました。

具体的なレビューは個別記事で済ませていますので、本記事の見どころとして実際の競馬史との比較が目玉となっています。

著者チームがどのようにして史実を調理したのか、読み取っていきたいと思います。

それでは前置きはこれくらいにして、本編へ進みましょう。

それではまず中央編入編の重要人物を3名+1ご紹介します。

まずはこの方。主人公オグリキャップ。本作は彼女の物語。
中央へ移籍したことによる課題に実力で突破口を切り開いていこうとするそのストロングスタイルに引き込まれていく。

続いてはこの方。トレセン学園の生徒会長であり皇帝の異名を持つウマ娘シンボリルドルフ。
ダジャレ好きである一面はアニメ媒体など他のメディアと共通ですが、コミックスのルドルフはシリアス寄りの印象が強い。

威厳・風格が別格。

人物ではないですが超重要勢力なのでここでご紹介。ウマ娘が出走するレースを運営する組織。
それがURA。

ヴィランとか敵役というわけではないですが、オグリの夢に立ち塞がる壁を作っています。

ウマ娘でもURAのメンバーでもないが、第3巻以降渋い活躍を披露していく名バイプレイヤーと言えるのがこの男。新聞記者:藤井泉助!

私はこの男がお気に入りです!

ジャーナリズムで作品を彩っていき、名馬オグリキャップが駆け抜けた1980年代末期の空気感をコミックスに再現してくれるのがこの男の役割。

それではキャラクター紹介は済みましたので、次の章へと移りましょう。史実と比較してどのレースがコミックスに採用されたのか見ていきましょう。

なお、史実比較表は名馬メモリアル|JRA-VAN広場を参考にしています。よろしければ👈そちらにもアクセスして歴史をご覧いただければ嬉しく思います。

中央編入編でオグリキャップが出走したレースは3つ。1988年3月6日〜6月5日までのレースが史実で該当します。実際の記録では5月8日の京都4歳特別も出走しているようですね。

コミックスでは尺の都合で省かれたのでしょうか?
真実は分かりませんが、この期間のレース全て1着であるのは驚異的。

因みに中央編入編はコミックス第3巻全話と第4巻の冒頭2話が該当します。

全12話。結構短い。
前章:カサマツ編はコミックス2巻分全てが該当しますので、ボリュームを比較すると3分の2くらいに減っている。しかし、その熱量は衰えるどころか増していると私は感じました。

より濃縮されたエンタメ性を摂取できると言っても過言ではないでしょう!

それでは中央編入編でオグリキャップが成し遂げた功績をまとめていきましょう。

まず、この中央編入編でオグリは大きな壁にぶつかる
それはクラシック出走登録問題。中央への移籍時期の都合で登録が未達成になってしまい、目標としてマークしていた日本ダービーへの出走が叶わないという事実が早々に発覚。

登録していないと一部レースに出走できないというURAの規約を打破するために幕を開けたのが中央編入編。
皇帝シンボリルドルフに助力を求めても、拒否される。ならば自分の脚で道を切り拓くと宣言し、その言葉通りの快勝を積み重ねていく。

この快勝を受けて、新聞記者:藤井も黙っていない。
日本ダービー。全てのウマ娘が憧れる舞台。それは観客も最高のレースが目の当たりにできる至高の舞台。そこにオグリがいないことに納得できないと考える人は大勢いる。藤井は自身の職務とコネを活用して世間に問いかける。

オグリは🏇ダービーに相応しいウマ娘であると。

そして、藤井はオグリキャップのダービー出走希望の署名1万人分を集める。その署名が託されるのはシンボリルドルフ。いくら新聞記者といえどURAに直訴にいくコネクションは持ち合わせていない。

そこで藤井はルドルフに想いを託す。

それを受けたルドルフは一度拒否したはずのオグリキャップの日本ダービー出走に助力する決意をする。それはオグリが積み重ね続けてきた勝利の賜物と言えるでしょう。

署名1万人分の想いを携えてルドルフの直訴。その真摯な姿勢はURAの中央諮問委員会が出した答えは・・・。

YES。首を縦に振る。
だがしかし、時期は今すぐにというわけにはいかない。

現在、規約を改定することはURAの指針である公平性に抵触してしまう。その理由を盾にすぐに規約を改めることはできないと。

ただし、必ず時間をかけてでも規約は改定してみせると中央諮問委員会の委員長は約束するのでした。

結果的にオグリキャップの日本ダービー出走という目標は叶えられませんでした。
しかし、彼女の宣言通り自らの脚で切り開いた道は未来に繋がることになります。

そう遠くない未来。URAは規約を改定し、クラシック出走可能となるウマ娘の未来を紡いでいく。

そのウマ娘は覇王と呼ばれるのかもしれません。

いかがだったでしょうか?今回は『ウマ娘シンデレラグレイ』の第1章「中央編入編」を総括しました。

連載誌「ヤングジャンプ」の公式アプリ「ヤンジャン!」でも無料で試し読みができます。
是非ともコミックスの魅力を味わっていただきたく存じます。

アプリでは限定的な読書体験となってしまうので何度も興奮と感動を味わいたいという方はコミックスをお手に取ってもらうのがおすすめです。


最後に本記事の軽いまとめをして締めとさせていただきます。

コミックス3〜4巻の収録エピソード12話に相当する第1章。短いながらも胸が熱くなる展開のオンパレードが味わえます。

この中央編入編の魅力を一言にまとめるのならば日本中の熱を集める物語であったと言えます。

オグリの示したその実力が小さなうねりを生み出し、日本中を巻き込むムーブメントを引き起こす。
これを1980年第末期のジャーナリズムを織わせてエンタメとして昇華した作劇は天晴れという他ないでしょう。

今回は以上となります。お時間いただきありがとうございました。

TVアニメ『ウマ娘シンデレラグレイ』は2025年4月より分割2クールで放送予定。



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