【映画レビュー】インサイド・ヘッド2 感想

インサイド・ヘッド2 感想 映画

おはようございます😁ブログ管理人のあーさんです。

今回は2024年8月1日公開のディズニー&ピクサー最新作『インサイド・ヘッド2』を鑑賞して参りましたので、その感想記事となります。

私は前作『インサイド・ヘッド』を未視聴で臨んだので過去作の知識皆無の感想として受け止めてもらえれば幸いです。

では、結論から申します。




過去作知らなくても、めっちゃ面白かったよ!



これが私の素直な感想です。
思春期を迎えた少女=ライリーの心の中で渦巻く感情の嵐を描いた物語として見応えバッチリの作品でした。面白い作品だったかと問われたらYESと答えます。

同時に作品の本質が人間の内面を描きすぎていて本当に児童向けの映画なのかと疑問を抱いてしまうほど大人に突き刺さる名作だったのではないかと思いました。

この作品を映画というコンテンツとして留めて良いのか疑問に思えるほど深みがあります。なぜ、そう思ったのか語っていきたいと思います。

敵役ポジションのシンパイに共感しまくってしまった自分

特に私が激しく共感したキャラクターが【シンパイ】。多部未華子さんがボイスカバーを担当されていることにも驚きましたが、本題はそれではなくシンパイの行動が私にはとても理解できる内容ばかりで唸ってしまった。
シンパイは今作におけるとまでも言いませんが主人公ポジションのヨロコビに立ちはだかる壁役。シンパイの行うことはヨロコビの邪魔をする行動ばかりなので主人公に肩入れする観客からのヘイトを一身に受ける立場です。

でも、私はシンパイの行動に極めて共感してしまった。共感せざるを得なかった。自分の性格的に一番親近感を感じてしまったのだもの。

私も自分の長所を知ることができる本📚「ストレングスファインダー」で調べたら**慎重さ**が長所の一つであると判明するくらい心配性で臆病な気質を持っています。だから、シンパイの未来を案じて行動する姿がどうしようもないくらい理解できるし、他人のようには感じられなかった。

⚠️ネタバレとなってしまいますが、シンパイが迎えるラストはヨロコビたちとの共生という着地点に落ち着きます。このラストを迎えたことも自分の中の最たる気質が受け入れられたかのような感じでなんとも言葉にし難い感激の感情が心の中に溢れてきます。

インサイド・ヘッド2って本当に不思議な物語です。物語をドラマチックに盛り上げるために必要な敵も味方も作品のヒロインたるライリーの内部の存在し、ライリーとイコールの関係と言えるのですから。どんなにライリーを追い詰める選択を敵役がしても、それはライリー自身である以上憎むような感情が湧かないような仕組みになっている。この作品を発明したクリエイターは天才ではないかと思えるくらい奥深いキャラクター造形をされていますね。

人の心の中を顕微鏡で覗き込んだかのような不思議な物語

本作の物語は思春期を迎えて大人になろうとするライリーの中で渦巻く感情が衝突しあう葛藤を擬人化して表現された作品だったように感じました。

ライリーのために、これまで培ってきた**自分らしさ**を捨てて変化しさせようとするシンパイ

これまでの13年間の積み重ね=**自分らしさ**を大事にすべきと主張するヨロコビ

両者の対立が物語を動かす原動力となっていた。

どちらもライリーの感情なのでどっちが正しくてどちらかが間違っているとかそういう問題になっていないのが厄介であり物語を面白くするエッセンスでしたね。観客からするとどちらも正しいように感じてしまう。大人なら尚更そう思うのではないでしょうか。

物語冒頭ではヨロコビもシンパイが行うように自分らしさを形成する思い出を取捨選択する行動をとっていましたが、最終的にヨロコビが不要と判断した思い出もライリーには必要なものだと気づき全ての思い出で自分らしさを形成するという結論に至ったことでシンパイの考えも受け入れる形となり物語はひと段落する。

なんとも不思議な物語です。

終わってしまうと外の世界では大きな変化はない。ただハイスクールのコーチに見出されて3日間の強化合宿に参加して中学の同級生と微妙な空気になったり高校の憧れの選手とお近づきになったりとしただけの物語。でも心の内側では激動の感情の揺れ動きがあって、その激しい感情の変化が落ち着いて物語は終わる。

そこに敵も悪もない。あるのは人が誰しも通過する大人になるための感情の揺れ動き。

見終えるとなんとも言えない感覚を味わえる映画ですね。誰かの心の内側を解体して顕微鏡で覗き込んだかのような感覚といえば良いでしょうか。ここまで人間の内面を見事に描写した作品も中々ないでしょう。しかも変化球を使わずに擬人化という手法で直球を投げてきているのだから観客はストライクと判定せざるを得ないのですよね。

余談:突然現れるローポリゴンのイケメン。ランス


最後にこの方について語っておきます。
今回の映画で一番笑えたシーンに登場したランス・スラッシュブレード

高品質の3Dモデルに定評のあるピクサー作品に似つかわしくないローポリゴンのモデルで表現されていることが特徴です。

さらに中村悠一さんのイケボが相まって作品世界と絶妙なミスマッチを感じさせて良い意味で浮いたキャラクターとなっていました。

ゲーマーならクスリとくる時代を感じさせるアクションを披露してくるので短い出番ながらとても印象に残りました。

本当に絶妙に古臭いんですよね(笑)

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