最終章-14。久住先生ら著者陣営は今まで読者を欺き続けていたのかもしれない。オグリのスポーツ心臓は本当に過去のものなのか?ウマ娘シンデレラグレイ第204R『ラストラン』の感想プレゼン。

おはようございます。「フィルム&プレゼンテーション」へようこそ。『ウマ娘シンデレラグレイ』🎞️映画化を夢見るフリープレゼンターの🦉あーさんと申します。
ヤングジャンプ2025No.48を購入しました。毎週のようにシングレが摂取できるのって贅沢だとつくづく思う今日この頃。
さて、それでは最新話『ウマ娘シンデレラグレイ』第204Rの感想プレゼンを実施していきましょう。

まずは率直なネタバレなしの感想を記します。
「オグリキャップは終わってなどいない」――という感想になりました。
というより、著者陣営からエピソードに込めた想いを汲み取ったといった方が良いかも。今回のお話は一貫してオグリは終わってなんかいないぞっ❗️というメッセージがあの手この手で描かれていたように思えてならなかった。
史実に刻まれたオグリキャップ号の有終の美を、久住先生・杉浦先生・伊藤先生ら著者陣営はシンデレラグレイという媒体で描く上で独自の解釈を織り交ぜて紡ごうとしている。
そんな気がしてならない第204R。

さて、そろそろ本編へと移行しましょう。まずは第204R未読の方へのレポートパートをまずお届けします。その後、詳細に突入し当ブログ恒例の🪞エミュレートプレゼンversion杉下右京にてお届け。是非とも水谷豊さんのお声をイメージしてお楽しみください。
第1部:《ネタバレ注意》エピソードレポート

登場キャラクター
- オグリキャップ
- ベルノライト
- スーパークリーク
- イナリワン
- シンボリルドルフ
- マルゼンスキー
- トウカイテイオー
- 月吉ユキヱ
- タマモクロス
ストーリーライン
ストーリーの流れは大雑把に記します。ネタバレし過ぎないように、かなり本編の肉と脂を削ぎ落としたような内容となっております。
🔻Chapter1:月吉ユキヱの触診結果
中山競馬場の喫煙室でタバコにふけるユキちゃん先生。出走直前のオグリキャップを触診し、彼女のコンディションについて思考を巡らせる。
🔻Chapter2:シンボリルドルフの疑問
どこかの一室でオグリキャップのレース記録に目を通すシンボリルドルフ。過去の記録全てを俯瞰してある違和感に辿り着く。
🔻Chapter3:再会と謝罪と鈍感
地下バ道からパドックへと向かうオグリキャップ。彼女の目の前にスーパークリークとイナリワンが待ち構えていた。そして、2人の後ろにはもう1名控えており……
シリーズ初となる4名による会話劇が展開される。
第2部:エミュレートプレゼンSTART
1990年12月23日。有馬記念を制した芦毛の怪物オグリキャップ号。史実に刻まれたこのレースで何故オグリキャップ号は勝利できたのか。これについては僕はゲームソフト「ウイニングポスト」にて確認できる内容を記憶に留めています。
僕の要約版ではありますが少しだけ紹介しますと
「例年と比較してレース展開が遅かった1990有馬記念。出走者の多くがその流れに精彩を欠くなか、経験豊富なオグリキャップと鞍上の武豊騎手はその空気に飲まれることなく自分たちのレースを貫く。」
これが勝因と見られています。
シンデレラグレイでも同様の展開を紡ぐものと予想していたのですが、第204Rを目の当たりにして全く異なる勝負展開になるかもしれないと思うに至りました。
オグリキャップは既に終わっている。第4章“芦毛の怪物篇”と最終章“シンデレラグレイ篇”序盤にて色濃く描かれたこの見解に反証するようなエピソード。それが第204R。
月吉ユキヱは何に気づいた?

オグリキャップの主治医ことユキちゃん先生。彼女はレース直前の触診にてオグリキャップの脈を測った時、明らかに“何か”に気づいたようです。劇中でその答えは明かされることなく、物語はシンボルルドルフのターンにシフトしていく。
その何かとは一体何なのか、気になりますねぇ。
ですが、直接的なセリフでの説明はなくとも一コマ、メタファーと解釈できるカットが挿入されました。それが答えを示唆するとみて間違いないでしょう。
その一コマとはライターが「シュボッ」と着火するカット。
🔥火が付くという表現、オグリキャップの脈に異変を感じた月吉女医。そして、オグリキャップは出走キャンセルすることなくパドックへと向かっている。この3つを結びつければ自ずと答えに辿り着けます。脈に宿る力強さを汲み取った。オグリキャップのスポーツ心臓はとうの昔に喪失されたと思われていましたが………ひょっとすると、ひょっとするのかもしれません。
シンボルルドルフの視線の先

月吉女医の示唆だけでも十分ですが、もう一名オグリキャップのピークアウト説に異議を唱える人物が確認できました。その人物とは皇帝シンボリルドルフ。彼女はこれまでのオグリキャップの全てのレースの走破TIMEを振り返り、その数値を俯瞰し比較することで違和感を覚えたようです。
本当にオグリキャップはピークアウトを迎えているのか………?
驚くべき見解です。ですが、彼女の見方にも一理あります。
僕たちはオグリキャップが領域“灰の怪物=グレイファントム”が当人の意思とは無関係にOFFになる瞬間を何度も目撃した上に、直近の2戦=天皇賞(秋)とジャパンCでかつての彼女とは程遠い姿を目の当たりにした。いや、させられていたといっても良い。故に著者らによって意図的にイメージを刷り込まれていた。作品にのめり込んでしまったが故に僕たち読者は異なる角度から物事見ることに失念していたのです。
僕としたことが迂闊でした。
しかし、このタイミングで気づきを得られたのは天啓と捉えるべきかもしれません。彼女の視線の先=走破TIMEのリストに僕も焦点を合わせてみたところ…………なるほど。
確かに、オグリキャップ限界説に反証を唱えることができる材料が転がっていますねぇ。ヤエノムテキの6着となった天皇賞(秋)でのTIMEは1.58.9。前年の同レースでのスコアは1.59.1。TIMEだけを比較するならば成績は直近のもの方が優れているといって良い!
ジャパンCのスコアも比較してみましょう。フォークインとのクビ差に敗れた第9回ジャパンCのTIMEは2.22.2。最も最近のレースとなる第10回ジャパンCは2.24.1。タイムこそ2秒近く落ちていますが、忘れてはならないのは第9回ジャパンCは“事件”と謳われるほどの異様なハイスピードレース模様であったこと。オベイユアマスターの3着となった第8回ジャパンCでのTIMEはなんと2.25.8。領域覚醒前のレースとはいえ最直近のレースの方が優れていることは確かです。
確かにオグリキャップは本当に終わっていないのではないか――――というシンボルルドルフの見解には同意するしかなさそうです。
《ハイライト》永世三強、再集結!そして…

そして、今回のエピソードで最も“オグリキャップは終わっていない!” ――――と思わせるに至ったのが、永世三強、そして白い稲妻タマモクロスとの再会による紡がれる会話劇でした。
久方ぶりのタマモクロスの本編出演に興奮したい所は山々ですが、ここは我慢です。著者陣営のメッセージを汲み取る方が先決!
彼女ら4名の会話劇で注目すべき点はオグリキャップの謝罪。彼女の中でターフを共に駆けたライバルへの想い・託された役割は未だなお根強く残っている。僕はこれを呪いと解釈しています。ウマ娘的にはデバフと表現した方がわかりやすいかもですね。
最強の座を譲られたこと、時代を象徴するウマ娘として祀り建てられたこと、これらの出来事がオグリキャップの中である種のプレッシャーとして機能し彼女本来のパフォーマンスを阻害していた。
著者陣営が出走直前にこの4人の顔合わせを描いたのは単なる人気キャラの集合場面を作りたかったわけではなく、オグリキャップがフルパフォーマンスを発揮できるように最後の“魔法”をかけプレッシャーという呪い・デバフを解除するのが目論みだったのではないでしょうか?
この仮説が確かならば最終決戦は史上最高のオグリキャップを目の当たりできるかもしれません。
結びに

如何だったでしょうか?
ウマ娘シンデレラグレイ第204R「ラストラン」。一読者として咀嚼させていただきました。
史実に刻まれた1990有馬記念。このレースはスロペースが場を支配し、多く出走馬が流れを掴めずにいた。対してベテランホース:オグリキャップ号と騎手:武豊のバディはこの異様な流れに飲まれることなく脚を蓄え最後の直線にそれを解放。歴史的、グランドフィナーレを飾った。
僕はこれを📚コミックスでも再現する流れとなると予想していた。スポーツ心臓を無くした現在のオグリキャップでも経験値というアドバンテージで軍配を勝ち取る―――というのは無理な展開ではないでしょう。
ですが、今回のエピソードを見ているとこの予測は外れそうだと心が囁いてきます。むしろ外れてくれ!――と。
僕の予想を凌駕するエモーショナルな作劇が拝めるのならば、それは本望です!

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