【感想レビュー】コードギアス 新潔のアルマリア『黒の閃光』-前編-

書評

おはようございます😄ブログ管理人のあーさんです。

今回は月刊ホビージャパン2024年9月号に掲載されたコードギアス 新潔のアルマリア『黒の閃光』-前編-の感想を記事とさせていただきます。

物語の時系列は復活のルルーシュ奪還のロゼの間。



ネオブリタニア帝国が頭角を表す以前の物語ということで奪還のロゼにどのように繋がるのかに注目して読み進めました。

正直な感想を言うと奪還のロゼからギアスファンになったユーザーには今ひとつ響かない内容かな〜と感じました。しかし、復活のルルーシュ以前の古参ファンには嬉しいサービスありという印象を受けます。

まだ前編ということで謎も多いですが、それは考察の余地が多数あると前向きに解釈します。

前置きはこのくらいにして本編のレビューといきましょう。登場人物などを紹介しつつ本編での彼らの活躍について触れていきたいと思います。

物語の舞台はキルギス。今回初登場となる舞台の模様。

登場人物は今回初登場する新顔2名と旧シリーズお馴染みの顔が2名。

宗賀ハクバ

本作の初登場するキャラクターの1人。
皇神楽耶直属の諜報機関「イザヨイ」に所属する諜報員。メイン搭乗機はKMF月下をハクバ用に改修&アップデートされた機体**新月**。

ハクバの印象

本誌にはハクバのキャラクターデザインが掲載されていました。25歳の青年という設定ですが、イラストだけを見るともう少し歳を重ねているような印象を受ける。良く言えば年齢よりも落ち着いた印象、悪く言えば少し老けたおっさん・・・という具合。

本編でもハクバが**勘**について語る場面があります。

「勘ってのは、経験とか知識とかが合わさって働くもんだからな。」

雑誌に掲載されている小説のページ数は2ページ。そのわずかなページ数でハクバというキャラクターを印象付ける最たるセリフが上記の一文。

まだ25歳という若い年齢なのですが、どこか歴戦の猛者らしい風格を台詞だけで醸し出している。セリフだけでなく行動でもその実力を伺わせてきます。新潔のアルマリアの主役は謎のKMF**ピュアエレメンツG**なのですが、わずか2ページの尺で圧倒的マシンスペックを披露するピュアエレメンツGに一矢報いて発信機を取り付けるという活躍を披露する。

サトリ・リシリュー

ハクバのアシスタントエージェント。日本人とユーロピア人のハーフでギアスユーザー

サトリの印象

ハクバ同様にキャラクターデザインが掲載されていました。私の初見の印象を述べると外見は赤毛のアンに似ているな〜と感じました。18歳という年齢の模様で、ギアスの世界観らしく女性らしい発達した胸部の持ち主です(ここは重要なことですよね)。

本編での活躍は今回ほとんど無しと言っても差し支えないでしょう。KMFに搭乗するキャラではなく情報収集を得意とするサポートキャラなので、バトルがページの過半数を占めていた今回は特に目立った活躍なし。ハクバの会話相手として今回の前編では機能していました。

ギアスユーザーというキャラクター説明文の意味が本編で垣間見れることを期待していてのですが今回はお預けの模様。

ジノ・ヴァインベルグ

反逆のルルーシュR2〜奪還のロゼまで皆勤賞のキャラクター:ジノ。今回の小説でも出番多めです。

元ナイトオブスリーから**黒の騎士団 航空幕僚長**というめちゃくちゃ美味しいポジションに収まっているので当然の登用とも言えますね。

本編での活躍

司令官及びKMFのパイロットとして戦場を指揮し、前線でも持ち前の戦闘技術と愛機トリスタンの改修機**トリスタン・ディバイダー**で駆りテロが発生したキルギスの鎮圧に大きく貢献しました。

そして、新潔のアルマリアの主役機KMF**ピュアエレメンツG**と交戦する模様も描かれます。注目すべきはトリスタンが新武装として**エクスカリバー**を振るう点!かつてナイトオブワン=帝国最強の騎士と評されたビスマルク・ヴァルトシュタインの搭乗KMFのメインウェポンであった武装を引き継いでいることにジノの現在の立ち位置が込められているように思います。KMFの操縦技量はもちろん、コードギアスの世界で希少な人格者なのでジノがエクスカリバーを振るうのも納得のいく展開ですね。

黒の騎士団CEO ゼロ

ラストにちらっと登場し、一言だけ私だと言い放つだけの出番だけど前編への引き要因。後編への期待感を煽る役割としてこれ以上の適任はいないだろうという人物。ゼロ。

ジノが**ピュアエレメンツG**との再戦をする際の切り札として声をかける人物としてゼロは姿を現します。

ジノはゼロ=スザクであることは知っているのかな?

知っていなくちゃ声をかけないか!と1人納得(ここら辺のキャラクター関係は過去作を復習しておさらいしなくちゃとモチベーションが高まってきたので後編を思う存分味わうためにも劇場3作を近々見直そうと思います。

今回の看板KMFピュアエレメンツG(別名:鞠熾天)。

紅蓮聖天八極式をコピーして製作されたとされるナイトメアフレーム。紅蓮とは異なり黒いパーソナルカラーに関節が金色の差し色となっていることと顔の造形がガウェインにどことなく似ているのでベース機とは大分趣の異なる印象を受ける。

最大の特徴は右腕部の統合兵装**トライアームズ**。通常時はアームズ1と呼ばれる巨大な爪状態。アームズ2に変形しMVS内蔵型の巨大な剣に。アームズ3形態で輹射波動を放つことが可能となる。

パイロットは前編には一切描写がなく不明。素人考察として新キャラである可能性が高いと予測します。サブタイトルにあるアルマリアの名称が未だに本編に登場していないのでアルマリアなる人物がパイロットである可能性が高いと踏みます。

ピュアエレメンツGの所属勢力・目的などは不明でそれを解明することが本作の主目的と見て良さそうです。現状マシンスペックを活かしてテロが発生した地域に介入して最小ダメージで事態を鎮圧化するという行動が確認できているので、少なくとも悪人ではなさそう。

本編感想:旧シリーズファンなら楽しめる

本編の内容が復活のルルーシュのその後を描いているということで、復活のルルーシュまでの知識があるかないかで印象が大分変わります。

私は過去作の知識があったおかげで復活のルルーシュ後のジノの活躍を見れて良かったと感じましたし、紅蓮聖天八極式をコピーして製作された鞠熾天について、誰が作ったのか、その目的は何なのかなど考察したくなる要素があって充分に書籍代を回収できたと感じました。何より皇神楽耶直属の諜報機関「イザヨイ」というワードの甘美な響きに心がワクワクしています。あの女傑の直属の舞台と聞いて弱さを感じるファンはいません。


しかし、これらの事前知識がない方や奪還のロゼからコードギアスを知った方にはいささか評価が難しいタイトルのように思えます。現状奪還のロゼに繋がる要素が微塵も出てこないですからね。

まだ前編なので総評は避けますが、本編の軸が鞠熾天の正体解明なので奪還のロゼに繋がる要素をお出しする余白があるかというと期待しない方が良いのかも・・・と心が叫んでいます。

後編への期待

今回出番が少なかったサトリの活躍が見れるのか。彼女のギアスユーザーという説明文が意味を発揮する場面がやってくるかが後半の注目ポイントの一つ。前半だけでハクバの優秀さは十分に伝わっているのでサトリが活躍する見せ場があることに期待したい。

タイトルにある未だ未登場のアルマリアの見せ場があるか否かも後編の課題。新潔のアルマリアというサブタイトルを回収せずして後編が終わってしまうなんてのは炎上ものですからちゃんと副題の意味を読者にお届けしていただきたいものです。

そして、ゼロがどのようなバトルを披露するのか。もしかしたら新機体を携えてくるかもしれないのでそこにも期待したいですね。流石にランスロット系列のKMFは登場できないと思うので蜃気楼のカスタム機くらいは出番来るかもと期待を寄せさせていただきます。

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