マルゼンスキーが日本ダービーに出走できなかった理由

マルゼンスキーの悲劇 競馬クロニクル

『ウマ娘シンデレラグレイ』第1章:中央編入編で少しだけ触れられていたマルゼンスキーが日本ダービーに出走できなかったという事実。

なぜ、マルゼンスキーは日本ダービーに出走できなかったのか。
それはマルゼンスキーが持込場であったからという理由に辿り着く。

おはようございます。『ウマ娘シンデレラグレイ』の映画化を夢見るブログ管理人のあーさんと申します。

『ウイニングポスト10 2024』をプレイ開始しました。
このゲームには「競馬ヒストリア」という日本競馬史50年に及ぶ資料を堪能できるすごい付加価値があります。

ゲームそっちのけで資料を読んでいるだけでも面白い!


今回の記事はその「競馬ヒストリア」で学んだマルゼンスキーが何故、日本ダービーに出走できなかったのかという歴史をかい摘んでご紹介したいと思います。

『ウマ娘シンデレラグレイ』第3巻で少しだけ触れられていたマルゼンスキーが日本ダービーに出走できなかったという事実。

『ウマ娘シンデレラグレイ』の主人公オグリキャップも日本ダービーへの出走は叶わず、その理由は中央への移籍時期の都合でクラシック登録が未達成というものでした。

私はマルゼンスキーも同様の理由で日本ダービーには出走できなかったものと思っていたのですが、別の理由であると知りました。

なぜ、マルゼンスキーは日本ダービーに出走できなかったのか。
それはマルゼンスキーが持込場であったからという理由に辿り着く。

今回のキーワードは持込馬。

競馬に疎い方には何じゃそりゃ!?という名称でしょう。私も最初はそうでした。この言葉の解説とともに本記事では、マルゼンスキーが日本ダービーに出走できなかった悲しい物語と後世に与えた影響を紹介していきます。

それでは参りましょう。

マルゼンスキー。
後に“スーパーカー”と称されるに至る名馬。父は🇬🇧英国3冠馬ニジンスキー。母父に🇺🇸米国殿堂馬バックパサーを持つ、超良血の「持込馬」。

持込馬とは海外で交配され、🇯🇵日本で生まれた仔のこと。

1970年代当時、国産馬と外国馬には大きな実力差があるという認識でした。
国内で好成績を記録したスピードシンボリやタケシバオーも海外遠征では歯が立たなかった。それだけ世界と日本との間には大きな隔たりがあると感じられていた。

そのため、1971年の貿易自由化に伴って国内生産者を守るために持込馬を外国産と同じ扱いをする措置が採用。

外国産馬は有馬記念を除く、8大競走への出走は不可能。マルゼンスキーは生まれながらにして大きな制約の元に立たされていたのでした。

マルゼンスキーはその圧倒的な速さで競馬界を席巻。目覚ましい活躍を披露し続けていた。それを受けてファンからも日本ダービー出走の熱望される。

主戦の中野渡騎手も必死に訴えた。

これだけ熱意を込めて訴えた。

しかし、その願いは叶うことはなかった。

ファンと騎手の想いは届かず、日本ダービーにマルゼンスキーの姿が現れることはなかった。
その後マルゼンスキーは8戦8勝という偉業を成し遂げ、最後は故障をしてそのまま引退という道を辿る。

引退後、マルゼンスキーは種牡馬や母の父として産駒に自身の血脈を継承していく。
多くのGⅠ馬を輩出し、その中には1988年の🏇日本ダービーを制したサクラチヨノオーがいます。

1983年。持込馬は内国産馬に扱いを改めることが決定。長らく持込馬に付き纏っていた8大競走への出走制限という制約が解消されることとなった。

この改定後、活躍したニシノフラワーやビワハヤヒデ。この名馬の勇姿が歴史に刻まれたのもマルゼンスキーが日本ダービー出走するという悲願を達成できなかった多くファン・騎手の後悔が結実したものなのかもしれません。

いかがだったでしょうか?
今回はマルゼンスキーが何故日本ダービーに出走できなかったのかを紐解いていきました。

コミックス『ウマ娘シンデレラグレイ』第3巻を読んでいるときは知る由もなかった事実に驚きます。持込馬という生まれ。ある種の呪いとも解釈できるそれが祝福へと転じる1983年の改訂を受けた当時の競馬界のどよめきが想像できます。


また、『ウマ娘シンデレラグレイ』第4巻で🏇日本ダービーを制したサクラチヨノオー。コミックスでは血統について言及される機会はないので、マルゼンスキーとの関係性を知ったことでこの勝利に含まれるドラマ性の高さに圧倒されてしまう。

知れば知るほど名馬の歴史とは心惹かれてしまいますね。


今回の参考資料とした「競馬ヒストリア」『ウイニングポスト10 2024』で確認できます。本記事の文章は私がところどころアレンジしたものですので、原文との印象は異なっています。体験版でもその資料にアクセスできます。2025年3月末には『ウイニングポスト10 2025』もリリースされます。

名馬が紡いてきた歴史に触れられる貴重かつ簡単な方法ですので、ご興味惹かれた方は是非ともプレイを検討していただければ嬉しく思います。

結構難しいですけど、資料を読むだけなら簡単ですので。

それでは今回は以上となります。お時間いただきありがとうございました。

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